tekuteku-tekutekuの日記

聖書研究と陰謀論

呼びかける 17.

〖呼びかける〗

 

 

 

 第19章

 

 

 天上における勝利の歌

 

 これらのことの後に、

私は天で※①大群衆があげる

どよめきのようなものを聞いたが、その声はこう叫んでいた。

 

 「ハレルヤ、

救いと栄光と力とは、私達の神のもの。

なぜなら、神の裁きは、真実で義しいから。

神は、淫行で地上を堕落させた、かの大淫婦を裁き、

ご自分の僕達が流した血の報復を、※②かの女になさったから。」

 

 再び、彼等は叫んだ。

 

 「ハレルヤ、

※③かの女が焼かれる煙は、世々永遠に立ち昇る。」

 

 そして、24人の長老達と4匹の生き物とは平伏して、

 

 「アーメン、ハレルヤ。」

 

 と言いつつ、玉座に座っている神を礼拝した。

すると、玉座から声がして、こう言った。

 

 「すべての神の僕達よ、

そしてまた、神を畏れる者達よ、

卑小な者も偉大な者も、私達の神を賛美せよ。」

 

 私はまた、大群衆が声をあげるどよめきのようなもの、

大水の轟きのような、激しい雷鳴のようなものを聞いたが、

それはこう言っていた。

 

「ハレルヤ、

全能者にして、私達の神なる主が、

王となられたから。

私達は喜び、歓喜して、神の栄光を称えようではないか。

ついに小羊の婚礼の日が来て、

※④その花嫁も準備万端を整えたからである。

花嫁は、光輝く、清い麻布の衣を着ることを許されたのだ。」

 

 

 ところで麻布の衣とは、聖徒達の義しい行為のことである。

また、天使は私に言う。

 

 「書き記しなさい。

小羊の婚礼に招かれた者達は、幸いであると。

また、これらは、神の真実の言葉である。」

 

 とも、私に言う。

私は、天使を礼拝しようとして、彼の足元に平伏した。

すると、天使は私に言う。

 

 「そんなことをしてはいけない。

私はお前や、イエスの証言を堅持している

※⑤お前の兄弟達と同じ神に仕える僕仲間なのだ。

私ではなく神を礼拝しなさい。

なぜなら、イエスの証言を伝えることは、

預言の霊に満たされることなのだから。」

 

 

 

◆補足文

※①大群衆…天使達の群のこと。

※②かの女…これは6章10で殉教者達が待ち望んでいた血の復讐の実現である。

※③かの女が焼かれる煙は世々永遠に立ち昇る…イザヤがエドムについて行った預言に基づく表現で、永遠の滅びを意味する。

※④その花嫁も~光り輝く、清い麻布を着ることを許されたのだ。…小羊の婚礼ないし小羊の花嫁という表象の背景には、神とイスラエルの契約関係にたとえた旧約聖書の伝統がある。新約聖書では、これがキリストと教会の関係に適用されている。すると、ここでは、終末的な救済に与える、理想的に完成された将来の教会を支持している。

※⑤お前の兄弟達と同じ…具体的には、忠実な告白者また殉教者。旧約外典『イザヤの昇天』と同じく、殉教者達は天使達と同格である。)

 

 

 

 

 終末の緒戦

 

 私は、天が開かれているのを見た。

そして※⑥一頭の白い馬が現れたではないか。

その馬に乗っている騎士は、『信頼でき真実なる者』と呼ばれており、

彼は正義をもって裁き、正義のために戦う。

その目は火の炎のようであり、

その頭には多くの冠が戴かれていた。

また、彼以外は誰も知らない、※⑦一つの名前が書かれていた。

※⑧彼は血で染められた着物を身にまとい、

その名前は『神の言葉』と呼ばれた。

 

 天の軍勢が、白く清い麻布の着物を身に着けて、

白い馬に乗って、彼に従っていた。

※⑨彼の口からは鋭い太刀が出ている。

その太刀で諸民族を打つためである。

※⑩この者が、鉄の杖でもって彼等を支配する。

 

 また、この者が、

全能者なる神の激した怒りの込められた葡萄酒の酒船を踏む。

その者の着物にも股にも、『王達の王、主達の主』という名前が書かれている。

 

 私はまた、一人の天使が、

太陽の中に立っているのを見た。

この天使は、空高く飛んでいるすべての鳥に向かい、

大声でこう叫んだ。

 

 「さあ、神の大宴会に集まって来い。

王達の肉、千人隊長達の肉、権勢のある者達の肉、

馬たちやその騎手達の肉、また自由人も奴隷も、偉大な者も卑小な者も、

※⑪ありとあらゆる人間達の肉を食え。

 

 私はまた、かの獣と地上の王達とその軍勢とが、

馬に乗った騎士とその軍勢とに戦いを挑むために、結集しているのを見た。

しかし、獣は捕らえられた。

また、この獣の面前でもろもろの徴を行って、

獣の刻印を受けた者達や獣の像を礼拝する者達を

惑わした、かの偽預言者も、獣と一緒に捕らえられた。

これらの両者は、生きながらに、※⑫硫黄の燃える火の池に投げ込まれた。

そして、残りの者達は、かの白い馬に乗った騎士の口から出る太刀によって殺され、

すべての鳥は、彼等の肉を飽きるほど食べた。

 

 

 

◆補足文

※⑥一頭の白い馬…ここで馬は軍馬のことで、戦いの象徴。

※⑦一つの名前…この名前は冠に書かれているのではなく、彼の体に書かれたもの。古代において「名前」は人格そのものとみなされ、「悪霊祓い」においては、名前を知られることは、知られた相手に支配されることを意味した。

(✽なるほど!だから、映画の「エクソシスト」でも、悪魔祓いの時に相手の悪霊の名前を言わせるのだね。)

ここでは、そのような思想を前提に、誰にも支配されることのない騎士の絶対的主義を表現。それゆえ、著者は、次節で彼が『神の言葉』であると記す事に矛盾を感じていない。

※⑧彼は血で染められた~呼ばれた。…他の古代写本によれば、「血を振りかけられた。」これは、彼自身の血、殉教者の血、パルティア王とその軍勢との戦いの名残。<17:14参照>、あるいはおそらく、<イザヤ書63:2-3>の背景から蹂躙した敵の返り血。

※⑨彼の口からは鋭い太刀が出ている。…口から太刀が出ているのは、とりわけ言葉による裁きが考えられているから。

※⑩この者が、鉄の杖をもって彼等を支配する。…解説には、<詩編2:9><2:27,12:5参照>とありますが、詩編の部分を付け足してみます。

 

 詩編2:1~9>

 

 「なにゆえざわめくのか、諸国民は。

諸国民はむなしく嘘ぶくのか。

立ち構えるのか、地の王達は。

そして諸侯はともに相謀るのか、

ャハウェとそのメシアに対し。

彼等の枷をわれらは壊そう。

彼等の綱をわれらから振り落とそう。」

と。

 

 天に座す方は笑う。

わが主は彼等を嘲笑う。

そうして彼等を語る、怒りをもって、

憤怒をもって彼等を怯えさせる。

 

「このわたしが、わが王を清めた。

わが聖なる山シオンに。」

と。

 

 私は述べよう、ャハウェの掟について。

彼は私に言った。

 

 「お前はわが子、

このわたしが今日お前を生んだ。

わたしから請え、

そうすれば与えよう、諸国民をお前の嗣業として、

お前の所有として地の隅々まで。

彼等を砕き去るがよい、鉄のしもとで、

陶工の器のように彼等を投げつけるがよい。」

 

※⑪ありとあらゆる人間の肉を食え。…17-18節の記述については<エゼキエル書39:17-20参照>。旧約聖書では、死体が埋葬されず、野獣の餌食となることは神の呪い、罰である。<申命記26:26><王列記・上14:11><エレミヤ書7:33>他。

 

エゼキエル書39:17ー20>

 

 「あなたは、人の子よ、あらゆる翼の猛禽と、野のあらゆる獣に言え。

主、ャハウェはこう言った、と。

 

 『集まって来い。わが供犠のもとに周囲から集え。

わたしはイスラエルの山々で、お前達のために多大な供犠を屠ったからである。

お前達は肉を食らい、血を飲むがよい。

お前達は勇士らの肉を食らい、地の指導者達の血を飲むがよい。

雄羊、若雄羊、雄山羊、雄牛のそれのように。

それらはバシャンの肥えた家畜である。

わたしがお前達のために屠ったわが供犠の中から、

お前達は満足するまで脂を食らい、酔うまで血を飲むがよい。

わが食卓でお前達は馬と乗り手、勇士と全戦士を満喫するであろう。』

と、主ャハウェの御告げ。

 

※⑫硫黄の燃えている火の池に…「ゲヘナ」のこと。<14:10参照>焼き滅ぼすというより、罰として永遠に火で苦しめられることが考えられている。)