tekuteku-tekutekuの日記

聖書研究と陰謀論

『イザヤ書』16.

イザヤ書

 

 

 

 【第49・50章】(省略) 

 

 

 【第51章】

 

 ャハウェの民シオン

 

 聞け、わたしに、義を追い求める者達よ。

ャハウェを尋ね求める者達よ。

目を留めよ。

あなた達が切り出された岩に、また掘り出された井戸の穴に。

目を留めよ。

あなた達の父アブラハムに、またあなた達を産んだサラに。

まことに、彼一人をわたしは呼び出し、

祝福してその子孫を増やしたのだ。

まことに、ャハウェはシオンを慰め、その総ての廃墟を慰め、

その荒野をエデンのように、その荒地をャハウェの園のようにする。

歓喜と愉悦。

感謝と歌声がそこにはある。

 

 傾聴せよ、わたしに、わが民よ。

わが国人よ、わたしに、耳を傾けよ。

まことに、教えはわたしから出、わたしはわが公義を諸国民の光とする。

わが義は近く、わが救いは現われた。

わが両の腕は諸国民を裁く。

わたしを島々は待ち望み、わが腕を待ち受ける。

 

 天に目を上げよ、また下の地を見やれ。

 まことに、天は煙のように散り失せ、地も衣のように古びて、

そこに住む者どもはぶよのように死ぬ。

だが、わが救いは永久に続き、わが正義が挫けることはない。

 

 聞け、わたしに、義を知る者達。

心にわが教えを受けた民よ。

人のそしりを恐れてはならない。

彼等の悪口に挫けてはいけない。

まことに、衣のように彼等を衣魚(しみ)が食い尽くし、

羊毛のように彼等を衣蛾(いが)が食い尽くす。

だが、わが正義は永久に、

わが救いは幾世代まで続く。

 

 起きよ、起きよ、力をまとえ、ャハウェの腕よ。

起きよ、古の日々、幾世代の昔のように。

ラハブを切り刻み、竜を刺し殺したのはあなたではなかったか。

あなたこそ、海と大いなる淵の水を干上がらせ、

贖われた人々を通らせたのではなかったか。

ャハウェの買い戻された者達が帰還する。

彼等はシオンに喜び歌いながらやって来る。

永久の愉悦がその頭に。

歓喜と愉悦は迫り、悲哀と嘆息は消え去るのである。

 

 

◆補足文

(※ラハブはバビロニア神話のティアマトと同じで、竜と共に原始の海の怪物。バビロニア神話でマルドゥクがティアマトを刺し殺したように、ヘブライ神話でもャハウェは原始の混沌たるこれらの怪物を征服しています。)

 

 

 わたし、わたしこそがあなた達を慰める者。

誰だ、あなたは。

死ななければならない人間や、草のように投げ捨てられる人の子を恐れるとは。

あなたはャハウェを、

あなたを作り、天を張り巡らし、地を据えた方を忘れて、

絶えず終日、圧制者の憤激を怖がっている。

まるで彼が滅ぼすことが確実であるかのようだ。

だがどこに、その圧制者の憤激などあるのか。

身を屈した者も、速やかに解放され、

死んで墓穴に下ることなく、パンに事欠くこともない。

 

 わたしは、あなたの神ャハウェ。

海を掻き立て、波を轟かせる。

万軍のャハウェがその名。

わたしは、わが言葉をあなたの口に置き、

わが手の陰にあなたを庇護し、

天を張り巡らし、地を据え、

そしてシオンに言う。

「あなたはわが民。」と。

 

 

 

  憤激の盃 (省略)

 

 

 

 【第52章】

 

 シオンへの帰還

 

 起きよ、起きよ、あなたの力をまとえ、シオンよ。

あなたの栄誉ある衣をまとえ、エルサレム、聖なる都よ。

まことに、割礼を受けていない不浄の者が、

二度とあなたの中に入って来ることはないであろう。

塵を払い落して立ち上がれ、捕らわれのエルサレムよ。

あなたの首から縄目をふりほどけ、捕囚のシオンの娘よ。

 

 まことに、ャハウェはこう言われる。

 「ただであなたは売られた。だから、金を払わずに買い戻される。」

 

 まことに、主なるャハウェはこう言われる。

 「エジプトへとわが民は初めは下り、そこに寄留した。

またアッシリア人は理由なくこれを苦しめた。

さて今、何をわたしはここでしようか。」

 

 ャハウェの御告げ。

 「まことに、わが民はただで奪い取られ、彼等の支配者達は泣きわめいている。」

 

 ャハウェの御告げ。

 「また、絶えず終日、わが名は侮られている。

だから、わが民はわが名を知るようになる。

だから、その日には、

わたしが『見よ、わたしを』と語る者であることを知るようになる。」

 

 山々の上にあって、何と美しいことか

良い知らせを伝える者の両の足は。

平和を告げ聞かせる者、幸せな良い知らせを伝える者、

救いを告げ聞かせて「あなたの神が王となった」と

シオンに言う者の両の足は。

あなたの見張り達の声がする。

彼等は声を張り上げ、共に喜び歌っている。

 

 まことに、ャハウェがシオンに帰る時、

彼等は目と目を見交わすであろう。

共に叫んで喜び歌え、エルサレムの廃墟よ。

まことに、ャハウェはその民を慰め、エルサレムを贖ったから。

ャハウェはその聖なる腕をまくった、総ての国々の前で。

地の総ての果ても、われらの神の救いを見た。

 

 離れよ、離れよ、そこを出よ。

不浄なものに触れてはならない。

その中から出て、身を清めよ。

ャハウェの器を担う者達よ。

まことに、あなた達は慌てて去る必要はないし、

逃げるようにして出て行かなくてもよい。

まことに、あなた達の前を行くのはャハウェ。

あなた達のしんがりとなるのは、イスラエルの神。

 

 

 

 苦難の僕の贖罪ー第四の僕の詩

 

 見よ、わが僕は得心して、

高められ挙げられ、はなはだ高くなるであろう。

かつて多くの者達があなたのことで戦いたが、

その時と同じように、彼の顔の形は崩れ果てて人間離れし、

彼の風貌は人の子等からかけ離れていた。

その時と同じように、彼は多くの国民達を驚かせ、

彼のことで王達は口をつぐむであろう。

彼等は、かつて自分達に語られたためしのないことを見、

かつて自分達の聞いたためしのないことを悟ったからである。

 

 

 

 

 【第53章】

(来たるべきメシアの預言)

 

 

 誰が、我等の聞いた事を信じたか。

またャハウェの腕は、誰に現れたか。

彼は育った、御前には新芽のように。

しかし日照りの地から出る根株のように、

彼には威容なく、また我等の見るべき輝きもなく、

また我等の慕うような美貌もなかった。

彼は蔑まれ、人々に見捨てられ、

苦しみの人、病になれた者であった。

顔を背けられる者のように蔑まれ、我等も彼を顧みなかった。

 

 まことに我等の病を、彼こそが負い、

我等の苦しみ、それを彼は担ったのだ。

しかし、我々が彼について思っていたのは、

叩かれ、神に打たれ、痛めつけられているのだと。

ところが彼は何と、我等の不義ゆえに刺し貫かれ、

我等の咎ゆえに砕かれていたのだ。

我等の平安のための懲罰は、彼の上にあり、

彼の打ち傷によって、我等自身は癒されていたのだ。

我等は皆、羊のようにさ迷い、

各々己が道に向かった。

 

 ところがャハウェは、彼に執り成しをさせた。

我等みなの咎に対して。

虐げられたが、しかし彼こそは忍び、口を開かず、

屠り場へ引かれる子羊のように、

あるいは毛を刈る者の前に黙す雌羊のように、

口を開くことをしなかった。

苛酷な公義によって、彼は取り去られた。

そしてその一族のことなど、誰が思い及んだか。

 

 まことに彼は、生ける者達の地から断ち切られ、

我が民の不義ゆえに、打撃は彼に向けられたのだ。

彼は自らの墓を悪者達と並べ、

その死において富める者と共になった。

彼は暴虐をなさず、その口に偽りもなかったのに。

にも拘わらずャハウェは、

彼を打ち砕くことを望み、病み果てさせた。

 

 もしあなたが彼の生命を償いの捧げ物とするならば、

彼は、子孫の日々長らえるのを見るであろう。

またャハウェの望みは、彼の手において成就するであろう。

その生命の患難辛苦の後、彼は見るだろう。

彼は知ることで満足するであろう。

義なる僕は、多くの者達を義とし、

彼等の罪を彼こそが担うであろう。

 

 それゆえ、わたしは多くの者達に彼を分け与え、

そして強い者達を、彼は分捕り物としてわかち取るであろう。

彼は自らの生命を注ぎ出して死に至り、

不義の者達の中に数えられたからである。

彼こそは、多くの者達の罪を負った。

そして不義の者達のために、執り成しをするであろう。

 

 

 

 【第54~55章】(省略)

 

 

・ここから第三イザヤ書になります。

 【第56章】

 

 異邦人・宦官に開かれた教団

 

 ャハウェはこう言われる。

「あなた達は公義を守れ。また正義を行え。

まことにわが救いが来、わが正義が現わされるのは近い。」

幸いなのは、この事を行う人、これを堅く保つ人の子。

安息日を守って、これを穢さない者、

己が手を守って、どんな悪事も行わない者。

 

 だから、ャハウェに就く異邦人は言ってはならない。

「ャハウェはきっと、己が民から分けられる。」と。

また宦官も言ってはならない。

「見よ、私は枯れ木だ。」と。

 

 まことにャハウェは、こう言われるからだ。

「わが安息日を守り、わたしの喜ぶ事を選び取る宦官達、

わが定めを堅く保つ者達に。

わたしは彼等に、わが城壁のうちで、息子、娘達にも勝る分け前と名を与えよう。

断たれることのない永久の名を、わたしは彼に与 えよう。

またャハウェに就いて彼に仕え、ャハウェの名を愛し、

彼の僕となった異邦の子等、安息日を守ってこれを穢さない者達総て、

またわが定めを堅く保つ者達、

わたしは彼等を、わが聖なる山に連れて行き、

わが祈りの家で彼等を喜ばせよう。

彼等の諸々の全焼の供犠や生贄は、わが祭壇に受け入れられる。

まことに、わが家は、総ての民の祈りの家と呼ばれる。」

 

 イスラエルの散らされた者達を集める。

主なるャハウェの御告げである。

「わたしは、これイスラエルに、

これの集められた者達に、更に集め加えよう。」

 

 

 

 背きの子等の末路

 

 野の総ての獣よ、やって来て食べよ。

林の中の総ての獣よ。

彼の見張り人は盲で、みな知ることがない。

彼等はみな、口の聞けない犬で吠えることが出来ない。

夢見つつ、横になり眠りを貪っている。

この強欲な犬どもは、満ち足りることを知らない。

彼等はまた、理解することを知らない牧者で、

みな己が道に向かい、各々最後の一人まで己が利得に向かう。

 

 「お前達、やって来い。

俺が葡萄酒を持って来よう、俺達は強い酒に飲んだくれるのだ。

今日と同じだろう、明日だって。偉い、甚だ愉快だ。」

 

 

 

 

 【第57章】

 

 

 

 義人が滅びた、だが心留める者はいない。

愛の人が取り去られた、気づく者もいないまま。

まことに、悪行のゆえに義人は取り去られたのだ。

彼は平安に入るであろう。

彼等は彼等の寝床に安らうであろう。

正直に歩む者よ。

 

 しかし、お前達はここに近づいて来い。

女卜者の子等、姦夫と娼婦の子孫よ。

誰のことをお前達は笑い、

誰に向かって口を広げ、舌を出しているのか。

お前達は背きの罪の子等、偽りの子孫ではないか。

お前達は、大木の間や総ての生い繁った木の下で発情し、

子供達を、谷間や岩の狭間で屠っているではないか。

 

 谷川の諸々の滑らかな石がお前の分け前、

それらこそ、お前の割り当てだ。

それらにお前は、注ぎの供物をふりかけ、

供え物を献げているが、こんな物でわたしが宥められようか。

 

 そびえ立つ高い山の上に、お前はお前の寝床を設け、

そこに上って行って、生贄を献げた。

お前は、戸口と柱の後ろに、お前の象徴物を置いた。

(※原語・ジッカ―ローン。男根像か?の解釈。元来記念する物を指す。)

 

まことに、わたしから離れてお前は裸になり、

お前の寝床に上ってそれらを広げた。

お前は自分のために彼等と契りを結び、

彼等の寝床を愛し、を見つめた。

(※原語・ヤード。ジッカーローンと同じような解釈。)

 

 お前は油をもって王の世話をし、お前の香料を増し加え、

(※この王はイスラエル人が人身御供を捧げた異教の神、モレクなどを指している。)

 

お前の使者達を遠くまで遣わし、黄泉にまでも下らせた。

お前は長旅に疲れ果てても言わなかった。

「あきらめる。」と。

お前の手の命をお前は見い出し、それゆえに病気にはならなかった。

誰のことをお前は心配し恐れて、嘘をつくのか。

わたしのことをお前は思い出さず、心に留めもしなかった。

わたしが久しく黙っていたので、

わたしのことをお前は恐れないのではないか。

わたしは告げよう、お前の義と諸々の業を。

しかし、それはお前の益にはなるまい。

 

 お前が叫ぶ時、

お前が集めた者どもがお前を救出すればよい。

だがそれらをみな、風が運び去り、息が吹き去ってしまう。

しかし、わたしに身を寄せる者は地を受け継ぎ、

わが聖なる山を所有するであろう。

 

 

 

 へりくだった人へ

 

 そして彼、ャハウェは言われる。

「盛り上げよ、盛り上げよ、道を整えよ。

わが民の道から躓きを取り除け。」と。

 

 

 まことに、こう言われる。

いと高く崇められ、悠久に住まい、その名を聖なる者という方が。

「高く聖なる所にわたしは住み、打ち砕かれ魂のへりくだった人と共にある。

へりくだった人の魂を生かし、打ち砕かれた人の心を生かすためである。

まことに永久にわたしは争わず、いつまでも怒ってはいない。

わたしから出る魂が衰え果てるからである。

心霊はわたしが造ったのに。」

 

 

 「彼の搾取の咎のために、わたしは怒って彼を打ち、身を隠して怒った。

しかし、彼はなお背いて己が心の道を行った。

彼の諸々の道をわたしは見た。

しかし、わたしは彼を癒し、彼を導き、諸々の慰めを、

彼と彼の悲しむ者達とに報いよう。

わたしは諸々の唇の実を創造した者。

平安あれ、平安あれ、遠くの者にも近くの者にも。」

 

 

 ャハウェは言われる。

「そしてわたしは彼を癒そう。

しかし邪悪な者どもは、かきまわされた海のようだ。

まことに、鎮まることが出来ず、その水は海草と泥をかきまわす。」

 

 平安がないのは、わが神は言われる。

「その邪悪な者どもである。」