tekuteku-tekutekuの日記

聖書研究と陰謀論

『イザヤ書』15.

イザヤ書

 

 

 

 【第46章

 

 

 

 背負う神と背負われる神

 

 「※ベルは跪き、ネボは屈む

(※ベルは、バビロン近郊のニップールではエンリル神の、またバビロンでは主神マルドゥクの、それぞれ別名として用いれられました。ネボは、バビロンとニップールの間に位置する町のボルシッパの神で、マルドゥクの息子。)

 

彼等の偶像どもは獣のため、また家畜のためにある。

あなた達の運ぶこれら偶像どもは荷物となり、

疲れた者の負担となるのだ。

彼等は共に屈み、跪いて、重荷を解くことも出来ない。

こうして彼等自身が囚われの身となる。

 

 わたしに聞け、ヤコブの家よ。

またイスラエルの家の総ての残りの者よ。

胎を出てからわたしに担われている者達よ。

子宮を離れてよりわたしに負われている者達よ。

あなた達が老年にいたるまで、わたしはそうだ。

あなた達が白髪になるまで、わたしが背負う。

わたしが作ったのだ、わたしが負おう。

わたしが背負って、救い出そう。

 

 誰に、あなた達は私を擬し、似させようとするのか。

金を財布から惜しげもなく出す者どもは、銀すら天秤ばかりで支払う。

彼等は細工師を雇い、彼がそれを神に作りあげる。

彼等はひれ伏し、更には伏し拝む。

彼等はこれを肩に負い、背負って下に置く。

するとこれは、立ったままその場からもう動けない。

これに叫んでみても答えず、苦しみから救ってくれもしない。

このことを覚え、堅く立て。

背く者等よ、心に思い返せ。

 

 永久から先の事どもを覚えよ。

まことに、わたしが神である。

他にはいない。

わたしのような神は存在しない。

わたしは初めから、終わりの事を告げ、

昔から、まだなされていない事どもを告げて言う。

 

『わが計画は立ち、わたしはわが望みを全て成し遂げる。』と。

わたしは呼ぶ、東から猛鳥を、遥かな地からわが計画の者を。

確かにわたしは語った。

確かにわたしはそれを来させるだろう。

わたしは形造った。

確かにわたしはそれを成し遂げるであろう。

 

 わたしに聞け、心の頑な者達。

正義から遠ざかっている者どもよ。

わたしは、わが義を近づけた。

それは遠くない。

わが救いは遅れることがない。

わたしは与える、シオンに救いを。

イスラエルにはわが栄誉を。」

 

 

 

 

 【第47章】

 

 バベルへの復讐

 

 

 下って、塵の上に座れ、処女である娘バベルよ。

王座のない地に座れ、カルデア人達の娘よ。

まことに、人はもはやお前のことを優美で上品な女と呼ぶことはない。

引き臼を取って粉を挽け。

顔被いを取り、裾をまくり、脛(すね)をあらわにして、川を渡れ。

お前の裸は露わにされ、お前の恥も見られる。

わたしは復讐するのだ。

何者をも容赦はしない。」

 

 

 我等の贖い主、その名を万軍のャハウェという。

イスラエルの聖なる方が言われる。

 

 

「黙って座り、闇の中に入れ、カルデア人達の娘よ。

まことに人はもはやお前のことを、諸王国の女王と呼ぶことはない。

わたしは、わが民に向かって怒り、わが所有の民を穢し、

彼等をお前の手に渡したが、

お前は彼等に憐れみをかけず、年老いた者に酷く重い軛を負わせた。

お前は言った。

『永久に私は女王であろう。』と。

お前はこれらの事を心に留めず、事の終わりについて思ってもみなかった。

今、このことを聞け、逸楽にふける女よ。

安逸に暮らす女、心の中でこう言う女よ、

『私だ、私の他に誰もいない。私は寡婦暮らしをすることもないだろうし、

子を失うことを経験したりもしないだろう。』と。

しかし、これら2つの事がお前を襲う。

突然に、1日のうちに。

子を失うことと、寡婦になることとが突如お前を襲う。

お前の呪術が数多く、お前の魔法の力が強くとも。

 

 お前は自分の悪に安心して言った。

『私を見ている者などいない。』と。

お前の知恵とお前の知識、これがお前を迷わせた。

そしてお前は心の中で言った。

『私だ、私の他に誰もいない。』と。

しかし、災いがお前を襲う。

それに対するまじないを、お前は知らない。

災難がお前を襲う。

お前はそれを回避することは出来ない。

破滅はお前の知らないうちに突然お前を襲う。

 

 さあ、お前の魔法をもって、

またお前の数多くの呪術をもって立ち上がれ。

それらをもってお前は若い時から苦労していたはずだ。

ひょっとすると、お前の役に立つかもしれない。

ひょっとするとお前は怖らせることが出来るかもしれない。

お前はお前への助言が多すぎてうんざりしている。

 

 さあ、天体を分類する者ども、

星を見る者ども、

お前に起こる事を新月ごとに知らせる者どもは、

※※立ち上がってお前を救うがよい。

 

 見よ、彼等は藁のようになり、火が彼等を焼き尽くす。

彼等は自分の命を、炎の手から助け出すことが出来ない。

それは、彼等を暖める炭火でも、

その前に座れる火でもない。

お前にとってこのようになるのは、

お前が若い時から苦労して交わってきた者ども。

彼等は各々自分勝手にさ迷い、

彼等のうちにお前を救う者など存在しない。」

 

 

◆補足文

(※※これは、メソポタミア神話の天の神アヌや、金星のイシュタル、オリオン星座の神ニヌルタに仕え、更には月神シンに伺いを立てる占星術者、呪術者達がそれぞれ違うことを言い立て、しかも結局は役に立たないことへの嘲りの言葉です。また、エンリル神もメソポタミア神話のニップル(古代メソポタミアの都市)の嵐の神であり、シュメール・アッカドにおける最高権力者。上記ベルの別名として登場しています。)

 

 

 

 【第48章】

 

 

 先の事と新しい事

 

 聞け、この事を、ヤコブの家よ。

イスラエルの名で呼ばれ、ユダの水源から出た者よ。

ャハウェの名によって誓い、イスラエルの神のことを口にはするが、

まことをもってせず、また義をもってしない者よ。

まことに彼等は聖なる都を出て名乗り、

万軍のャハウェがその名である、イスラエルの神を頼みとしている。

 

 「先の事どもはかねてからわたしが告げていた。

わが口からそれらは出、わたしがそれらを聞かせていた。

突然にわたしは行い、それらは起こった。

あなたは頑なであり、あなたの首筋は鉄の腱、

あなたの額は青銅だと、わたしは知っているので、

わたしはかねてからあなたに告げ、

それが起こる前にあなたに聞かせたのだ。

『わが彫像や鋳造がこれらを命じた』とか、あなたが言わないために。

あなたは聞いた、その総てを見よ。

あなた達は告げることは出来ないのか。

 

 

 では、わたしが今から新しい事ども、

あなたの知らない秘められた事どもを、あなたに聞かせよう。

今それらは創造された、かねてからではない。

今日よリ前に、あなたはこれらについて聞いたこともない。

『見よ、私はをそれらを知っていた。』などと、あなたが言わないためだ。

 

 あなたは聞いてもいず、知ってもいなかった。

かねてから、あなたの耳は開かれていなかった。

まことにわたしは知っていた。

必ずあなたは裏切るであろうことを。

そして『背く者』と、母胎にいる時から呼ばれていたことを。

 

 わが名のために、わたしはわが怒りを遅らせ、

わが誉れのために、あなたを容赦して、

あなたを立ち滅ぼすことをしなかった。

見よ、わたしはあなたを練ったが、銀の中でではない。

あなたを試みたが、悩みの炉の中であった。

わがために、わがために、わたしは行う。

どうしてわが身が穢されてよかろうか。

わが栄光を他の者に、わたしは与えはしない。

 

 聞け、わたしに、ヤコブよ。

わたしに呼び出されたイスラエルよ。

わたしがそれだ。

わたしが初めであり、

しかも、わたしが終わりである。

しかも、わが手が地を据え、

わが右の手が天を張り巡らしたのだ。

わたしがそれらに呼びかけると、それらは共々に立ち上がる。

あなた達はみな集まって聞け。

彼等のうち誰がこれらの事どもを告げたのか。

 

 ャハウェは彼を愛する。

(※ペルシャ王クロスのこと)

彼の望むことを、彼がバベルに、また彼の腕がカルデア人に行なう。

わたしが、わたしが語った。

しかも彼を呼んだのだ。

わたしが彼を来させ、彼の道を拓かせる。

 

 わたしに近づいて、この事を聞け。

初めから、隠れた所ではわたしは語らなかった。

それが起こった時から、そこにいたのはわたしだ。」

 

 

 そして今、主なるャハウェは私を、

その霊と共に遣わされた。

ャハウェがこう言われる。

あなたの贖い主、イスラエルの聖なる方が。

 

 「わたしは、ャハウェ、あなたの神である。

わたしは、あなたの助けになることを教え、

あなたの歩むべき道へとあなたを導く。

あなたがわが諸々の命令に耳を傾けさえするならば、

その時、川のようにあなたの平安は、

あなたの正義は海の波のようになるであろうに。

その時、砂のようにあなたの子孫は、

あなたの腹から出る裔(すえ)は真砂のようになるであろうに。

その名はわたしの前から断たれることもなく、

滅ぼされることもないであろうに。」

 

 バベルから出(いで)よ、カルデアから逃れよ。

喜びの声をもって知らせよ、この事を聞かせよ。

地の果てにまでこれを触れしめよ。

言え。

「ャハウェがその僕ヤコブを贖われた。」と。

ャハウェが彼等に乾いた地を通らせても、彼等は渇かない。

水を岩から、ャハウェは彼等のために流れ出させ、岩を裂いて水をほとばしらせる。

平安がないのは、ャハウェが言われる。

「邪悪な者どもである。」