tekuteku-tekutekuの日記

聖書研究と陰謀論

『イザヤ書』16.

イザヤ書

 

 

 

 【第49・50章】(省略) 

 

 

 【第51章】

 

 ャハウェの民シオン

 

 聞け、わたしに、義を追い求める者達よ。

ャハウェを尋ね求める者達よ。

目を留めよ。

あなた達が切り出された岩に、また掘り出された井戸の穴に。

目を留めよ。

あなた達の父アブラハムに、またあなた達を産んだサラに。

まことに、彼一人をわたしは呼び出し、

祝福してその子孫を増やしたのだ。

まことに、ャハウェはシオンを慰め、その総ての廃墟を慰め、

その荒野をエデンのように、その荒地をャハウェの園のようにする。

歓喜と愉悦。

感謝と歌声がそこにはある。

 

 傾聴せよ、わたしに、わが民よ。

わが国人よ、わたしに、耳を傾けよ。

まことに、教えはわたしから出、わたしはわが公義を諸国民の光とする。

わが義は近く、わが救いは現われた。

わが両の腕は諸国民を裁く。

わたしを島々は待ち望み、わが腕を待ち受ける。

 

 天に目を上げよ、また下の地を見やれ。

 まことに、天は煙のように散り失せ、地も衣のように古びて、

そこに住む者どもはぶよのように死ぬ。

だが、わが救いは永久に続き、わが正義が挫けることはない。

 

 聞け、わたしに、義を知る者達。

心にわが教えを受けた民よ。

人のそしりを恐れてはならない。

彼等の悪口に挫けてはいけない。

まことに、衣のように彼等を衣魚(しみ)が食い尽くし、

羊毛のように彼等を衣蛾(いが)が食い尽くす。

だが、わが正義は永久に、

わが救いは幾世代まで続く。

 

 起きよ、起きよ、力をまとえ、ャハウェの腕よ。

起きよ、古の日々、幾世代の昔のように。

ラハブを切り刻み、竜を刺し殺したのはあなたではなかったか。

あなたこそ、海と大いなる淵の水を干上がらせ、

贖われた人々を通らせたのではなかったか。

ャハウェの買い戻された者達が帰還する。

彼等はシオンに喜び歌いながらやって来る。

永久の愉悦がその頭に。

歓喜と愉悦は迫り、悲哀と嘆息は消え去るのである。

 

 

◆補足文

(※ラハブはバビロニア神話のティアマトと同じで、竜と共に原始の海の怪物。バビロニア神話でマルドゥクがティアマトを刺し殺したように、ヘブライ神話でもャハウェは原始の混沌たるこれらの怪物を征服しています。)

 

 

 わたし、わたしこそがあなた達を慰める者。

誰だ、あなたは。

死ななければならない人間や、草のように投げ捨てられる人の子を恐れるとは。

あなたはャハウェを、

あなたを作り、天を張り巡らし、地を据えた方を忘れて、

絶えず終日、圧制者の憤激を怖がっている。

まるで彼が滅ぼすことが確実であるかのようだ。

だがどこに、その圧制者の憤激などあるのか。

身を屈した者も、速やかに解放され、

死んで墓穴に下ることなく、パンに事欠くこともない。

 

 わたしは、あなたの神ャハウェ。

海を掻き立て、波を轟かせる。

万軍のャハウェがその名。

わたしは、わが言葉をあなたの口に置き、

わが手の陰にあなたを庇護し、

天を張り巡らし、地を据え、

そしてシオンに言う。

「あなたはわが民。」と。

 

 

 

  憤激の盃 (省略)

 

 

 

 【第52章】

 

 シオンへの帰還

 

 起きよ、起きよ、あなたの力をまとえ、シオンよ。

あなたの栄誉ある衣をまとえ、エルサレム、聖なる都よ。

まことに、割礼を受けていない不浄の者が、

二度とあなたの中に入って来ることはないであろう。

塵を払い落して立ち上がれ、捕らわれのエルサレムよ。

あなたの首から縄目をふりほどけ、捕囚のシオンの娘よ。

 

 まことに、ャハウェはこう言われる。

 「ただであなたは売られた。だから、金を払わずに買い戻される。」

 

 まことに、主なるャハウェはこう言われる。

 「エジプトへとわが民は初めは下り、そこに寄留した。

またアッシリア人は理由なくこれを苦しめた。

さて今、何をわたしはここでしようか。」

 

 ャハウェの御告げ。

 「まことに、わが民はただで奪い取られ、彼等の支配者達は泣きわめいている。」

 

 ャハウェの御告げ。

 「また、絶えず終日、わが名は侮られている。

だから、わが民はわが名を知るようになる。

だから、その日には、

わたしが『見よ、わたしを』と語る者であることを知るようになる。」

 

 山々の上にあって、何と美しいことか

良い知らせを伝える者の両の足は。

平和を告げ聞かせる者、幸せな良い知らせを伝える者、

救いを告げ聞かせて「あなたの神が王となった」と

シオンに言う者の両の足は。

あなたの見張り達の声がする。

彼等は声を張り上げ、共に喜び歌っている。

 

 まことに、ャハウェがシオンに帰る時、

彼等は目と目を見交わすであろう。

共に叫んで喜び歌え、エルサレムの廃墟よ。

まことに、ャハウェはその民を慰め、エルサレムを贖ったから。

ャハウェはその聖なる腕をまくった、総ての国々の前で。

地の総ての果ても、われらの神の救いを見た。

 

 離れよ、離れよ、そこを出よ。

不浄なものに触れてはならない。

その中から出て、身を清めよ。

ャハウェの器を担う者達よ。

まことに、あなた達は慌てて去る必要はないし、

逃げるようにして出て行かなくてもよい。

まことに、あなた達の前を行くのはャハウェ。

あなた達のしんがりとなるのは、イスラエルの神。

 

 

 

 苦難の僕の贖罪ー第四の僕の詩

 

 見よ、わが僕は得心して、

高められ挙げられ、はなはだ高くなるであろう。

かつて多くの者達があなたのことで戦いたが、

その時と同じように、彼の顔の形は崩れ果てて人間離れし、

彼の風貌は人の子等からかけ離れていた。

その時と同じように、彼は多くの国民達を驚かせ、

彼のことで王達は口をつぐむであろう。

彼等は、かつて自分達に語られたためしのないことを見、

かつて自分達の聞いたためしのないことを悟ったからである。

 

 

 

 

 【第53章】

(来たるべきメシアの預言)

 

 

 誰が、我等の聞いた事を信じたか。

またャハウェの腕は、誰に現れたか。

彼は育った、御前には新芽のように。

しかし日照りの地から出る根株のように、

彼には威容なく、また我等の見るべき輝きもなく、

また我等の慕うような美貌もなかった。

彼は蔑まれ、人々に見捨てられ、

苦しみの人、病になれた者であった。

顔を背けられる者のように蔑まれ、我等も彼を顧みなかった。

 

 まことに我等の病を、彼こそが負い、

我等の苦しみ、それを彼は担ったのだ。

しかし、我々が彼について思っていたのは、

叩かれ、神に打たれ、痛めつけられているのだと。

ところが彼は何と、我等の不義ゆえに刺し貫かれ、

我等の咎ゆえに砕かれていたのだ。

我等の平安のための懲罰は、彼の上にあり、

彼の打ち傷によって、我等自身は癒されていたのだ。

我等は皆、羊のようにさ迷い、

各々己が道に向かった。

 

 ところがャハウェは、彼に執り成しをさせた。

我等みなの咎に対して。

虐げられたが、しかし彼こそは忍び、口を開かず、

屠り場へ引かれる子羊のように、

あるいは毛を刈る者の前に黙す雌羊のように、

口を開くことをしなかった。

苛酷な公義によって、彼は取り去られた。

そしてその一族のことなど、誰が思い及んだか。

 

 まことに彼は、生ける者達の地から断ち切られ、

我が民の不義ゆえに、打撃は彼に向けられたのだ。

彼は自らの墓を悪者達と並べ、

その死において富める者と共になった。

彼は暴虐をなさず、その口に偽りもなかったのに。

にも拘わらずャハウェは、

彼を打ち砕くことを望み、病み果てさせた。

 

 もしあなたが彼の生命を償いの捧げ物とするならば、

彼は、子孫の日々長らえるのを見るであろう。

またャハウェの望みは、彼の手において成就するであろう。

その生命の患難辛苦の後、彼は見るだろう。

彼は知ることで満足するであろう。

義なる僕は、多くの者達を義とし、

彼等の罪を彼こそが担うであろう。

 

 それゆえ、わたしは多くの者達に彼を分け与え、

そして強い者達を、彼は分捕り物としてわかち取るであろう。

彼は自らの生命を注ぎ出して死に至り、

不義の者達の中に数えられたからである。

彼こそは、多くの者達の罪を負った。

そして不義の者達のために、執り成しをするであろう。

 

 

 

 【第54~55章】(省略)

 

 

 【第56章】

 

 異邦人・宦官に開かれた教団

 

 ャハウェはこう言われる。

「あなた達は公義を守れ。また正義を行え。

まことにわが救いが来、わが正義が現わされるのは近い。」

幸いなのは、この事を行う人、これを堅く保つ人の子。

安息日を守って、これを穢さない者、

己が手を守って、どんな悪事も行わない者。

 

 だから、ャハウェに就く異邦人は言ってはならない。

「ャハウェはきっと、己が民から分けられる。」と。

また宦官も言ってはならない。

「見よ、私は枯れ木だ。」と。

 

 まことにャハウェは、こう言われるからだ。

「わが安息日を守り、わたしの喜ぶ事を選び取る宦官達、

わが定めを堅く保つ者達に。

わたしは彼等に、わが城壁のうちで、息子、娘達にも勝る分け前と名を与えよう。

断たれることのない永久の名を、わたしは彼に与 えよう。

またャハウェに就いて彼に仕え、ャハウェの名を愛し、

彼の僕となった異邦の子等、安息日を守ってこれを穢さない者達総て、

またわが定めを堅く保つ者達、

わたしは彼等を、わが聖なる山に連れて行き、

わが祈りの家で彼等を喜ばせよう。

彼等の諸々の全焼の供犠や生贄は、わが祭壇に受け入れられる。

まことに、わが家は、総ての民の祈りの家と呼ばれる。」

 

 イスラエルの散らされた者達を集める。

主なるャハウェの御告げである。

「わたしは、これイスラエルに、

これの集められた者達に、更に集め加えよう。」

 

 

 

 背きの子等の末路

 

 野の総ての獣よ、やって来て食べよ。

林の中の総ての獣よ。

彼の見張り人は盲で、みな知ることがない。

彼等はみな、口の聞けない犬で吠えることが出来ない。

夢見つつ、横になり眠りを貪っている。

この強欲な犬どもは、満ち足りることを知らない。

彼等はまた、理解することを知らない牧者で、

みな己が道に向かい、各々最後の一人まで己が利得に向かう。

 

 「お前達、やって来い。

俺が葡萄酒を持って来よう、俺達は強い酒に飲んだくれるのだ。

今日と同じだろう、明日だって。偉い、甚だ愉快だ。」

 

 

 

 

 【第57章】

 

 

 

 義人が滅びた、だが心留める者はいない。

愛の人が取り去られた、気づく者もいないまま。

まことに、悪行のゆえに義人は取り去られたのだ。

彼は平安に入るであろう。

彼等は彼等の寝床に安らうであろう。

正直に歩む者よ。

 

 しかし、お前達はここに近づいて来い。

女卜者の子等、姦夫と娼婦の子孫よ。

誰のことをお前達は笑い、

誰に向かって口を広げ、舌を出しているのか。

お前達は背きの罪の子等、偽りの子孫ではないか。

お前達は、大木の間や総ての生い繁った木の下で発情し、

子供達を、谷間や岩の狭間で屠っているではないか。

 

 谷川の諸々の滑らかな石がお前の分け前、

それらこそ、お前の割り当てだ。

それらにお前は、注ぎの供物をふりかけ、

供え物を献げているが、こんな物でわたしが宥められようか。

 

 そびえ立つ高い山の上に、お前はお前の寝床を設け、

そこに上って行って、生贄を献げた。

お前は、戸口と柱の後ろに、お前の象徴物を置いた。

(※原語・ジッカ―ローン。男根像か?の解釈。元来記念する物を指す。)

 

まことに、わたしから離れてお前は裸になり、

お前の寝床に上ってそれらを広げた。

お前は自分のために彼等と契りを結び、

彼等の寝床を愛し、を見つめた。

(※原語・ヤード。ジッカーローンと同じような解釈。)

 

 お前は油をもって王の世話をし、お前の香料を増し加え、

(※この王はイスラエル人が人身御供を捧げた異教の神、モレクなどを指している。)

 

お前の使者達を遠くまで遣わし、黄泉にまでも下らせた。

お前は長旅に疲れ果てても言わなかった。

「あきらめる。」と。

お前の手の命をお前は見い出し、それゆえに病気にはならなかった。

誰のことをお前は心配し恐れて、嘘をつくのか。

わたしのことをお前は思い出さず、心に留めもしなかった。

わたしが久しく黙っていたので、

わたしのことをお前は恐れないのではないか。

わたしは告げよう、お前の義と諸々の業を。

しかし、それはお前の益にはなるまい。

 

 お前が叫ぶ時、

お前が集めた者どもがお前を救出すればよい。

だがそれらをみな、風が運び去り、息が吹き去ってしまう。

しかし、わたしに身を寄せる者は地を受け継ぎ、

わが聖なる山を所有するであろう。

 

 

 

 へりくだった人へ

 

 そして彼、ャハウェは言われる。

「盛り上げよ、盛り上げよ、道を整えよ。

わが民の道から躓きを取り除け。」と。

 

 

 まことに、こう言われる。

いと高く崇められ、悠久に住まい、その名を聖なる者という方が。

「高く聖なる所にわたしは住み、打ち砕かれ魂のへりくだった人と共にある。

へりくだった人の魂を生かし、打ち砕かれた人の心を生かすためである。

まことに永久にわたしは争わず、いつまでも怒ってはいない。

わたしから出る魂が衰え果てるからである。

心霊はわたしが造ったのに。」

 

 

 「彼の搾取の咎のために、わたしは怒って彼を打ち、身を隠して怒った。

しかし、彼はなお背いて己が心の道を行った。

彼の諸々の道をわたしは見た。

しかし、わたしは彼を癒し、彼を導き、諸々の慰めを、

彼と彼の悲しむ者達とに報いよう。

わたしは諸々の唇の実を創造した者。

平安あれ、平安あれ、遠くの者にも近くの者にも。」

 

 

 ャハウェは言われる。

「そしてわたしは彼を癒そう。

しかし邪悪な者どもは、かきまわされた海のようだ。

まことに、鎮まることが出来ず、その水は海草と泥をかきまわす。」

 

 平安がないのは、わが神は言われる。

「その邪悪な者どもである。」

 

 

『イザヤ書』15.

イザヤ書

 

 

 

 【第46章

 

 

 

 背負う神と背負われる神

 

 「※ベルは跪き、ネボは屈む

(※ベルは、バビロン近郊のニップールではエンリル神の、またバビロンでは主神マルドゥクの、それぞれ別名として用いれられました。ネボは、バビロンとニップールの間に位置する町のボルシッパの神で、マルドゥクの息子。)

 

彼等の偶像どもは獣のため、また家畜のためにある。

あなた達の運ぶこれら偶像どもは荷物となり、

疲れた者の負担となるのだ。

彼等は共に屈み、跪いて、重荷を解くことも出来ない。

こうして彼等自身が囚われの身となる。

 

 わたしに聞け、ヤコブの家よ。

またイスラエルの家の総ての残りの者よ。

胎を出てからわたしに担われている者達よ。

子宮を離れてよりわたしに負われている者達よ。

あなた達が老年にいたるまで、わたしはそうだ。

あなた達が白髪になるまで、わたしが背負う。

わたしが作ったのだ、わたしが負おう。

わたしが背負って、救い出そう。

 

 誰に、あなた達は私を擬し、似させようとするのか。

金を財布から惜しげもなく出す者どもは、銀すら天秤ばかりで支払う。

彼等は細工師を雇い、彼がそれを神に作りあげる。

彼等はひれ伏し、更には伏し拝む。

彼等はこれを肩に負い、背負って下に置く。

するとこれは、立ったままその場からもう動けない。

これに叫んでみても答えず、苦しみから救ってくれもしない。

このことを覚え、堅く立て。

背く者等よ、心に思い返せ。

 

 永久から先の事どもを覚えよ。

まことに、わたしが神である。

他にはいない。

わたしのような神は存在しない。

わたしは初めから、終わりの事を告げ、

昔から、まだなされていない事どもを告げて言う。

 

『わが計画は立ち、わたしはわが望みを全て成し遂げる。』と。

わたしは呼ぶ、東から猛鳥を、遥かな地からわが計画の者を。

確かにわたしは語った。

確かにわたしはそれを来させるだろう。

わたしは形造った。

確かにわたしはそれを成し遂げるであろう。

 

 わたしに聞け、心の頑な者達。

正義から遠ざかっている者どもよ。

わたしは、わが義を近づけた。

それは遠くない。

わが救いは遅れることがない。

わたしは与える、シオンに救いを。

イスラエルにはわが栄誉を。」

 

 

 

 

 【第47章】

 

 バベルへの復讐

 

 

 下って、塵の上に座れ、処女である娘バベルよ。

王座のない地に座れ、カルデア人達の娘よ。

まことに、人はもはやお前のことを優美で上品な女と呼ぶことはない。

引き臼を取って粉を挽け。

顔被いを取り、裾をまくり、脛(すね)をあらわにして、川を渡れ。

お前の裸は露わにされ、お前の恥も見られる。

わたしは復讐するのだ。

何者をも容赦はしない。」

 

 

 我等の贖い主、その名を万軍のャハウェという。

イスラエルの聖なる方が言われる。

 

 

「黙って座り、闇の中に入れ、カルデア人達の娘よ。

まことに人はもはやお前のことを、諸王国の女王と呼ぶことはない。

わたしは、わが民に向かって怒り、わが所有の民を穢し、

彼等をお前の手に渡したが、

お前は彼等に憐れみをかけず、年老いた者に酷く重い軛を負わせた。

お前は言った。

『永久に私は女王であろう。』と。

お前はこれらの事を心に留めず、事の終わりについて思ってもみなかった。

今、このことを聞け、逸楽にふける女よ。

安逸に暮らす女、心の中でこう言う女よ、

『私だ、私の他に誰もいない。私は寡婦暮らしをすることもないだろうし、

子を失うことを経験したりもしないだろう。』と。

しかし、これら2つの事がお前を襲う。

突然に、1日のうちに。

子を失うことと、寡婦になることとが突如お前を襲う。

お前の呪術が数多く、お前の魔法の力が強くとも。

 

 お前は自分の悪に安心して言った。

『私を見ている者などいない。』と。

お前の知恵とお前の知識、これがお前を迷わせた。

そしてお前は心の中で言った。

『私だ、私の他に誰もいない。』と。

しかし、災いがお前を襲う。

それに対するまじないを、お前は知らない。

災難がお前を襲う。

お前はそれを回避することは出来ない。

破滅はお前の知らないうちに突然お前を襲う。

 

 さあ、お前の魔法をもって、

またお前の数多くの呪術をもって立ち上がれ。

それらをもってお前は若い時から苦労していたはずだ。

ひょっとすると、お前の役に立つかもしれない。

ひょっとするとお前は怖らせることが出来るかもしれない。

お前はお前への助言が多すぎてうんざりしている。

 

 さあ、天体を分類する者ども、

星を見る者ども、

お前に起こる事を新月ごとに知らせる者どもは、

※※立ち上がってお前を救うがよい。

 

 見よ、彼等は藁のようになり、火が彼等を焼き尽くす。

彼等は自分の命を、炎の手から助け出すことが出来ない。

それは、彼等を暖める炭火でも、

その前に座れる火でもない。

お前にとってこのようになるのは、

お前が若い時から苦労して交わってきた者ども。

彼等は各々自分勝手にさ迷い、

彼等のうちにお前を救う者など存在しない。」

 

 

◆補足文

(※※これは、メソポタミア神話の天の神アヌや、金星のイシュタル、オリオン星座の神ニヌルタに仕え、更には月神シンに伺いを立てる占星術者、呪術者達がそれぞれ違うことを言い立て、しかも結局は役に立たないことへの嘲りの言葉です。また、エンリル神もメソポタミア神話のニップル(古代メソポタミアの都市)の嵐の神であり、シュメール・アッカドにおける最高権力者。上記ベルの別名として登場しています。)

 

 

 

 【第48章】

 

 

 先の事と新しい事

 

 聞け、この事を、ヤコブの家よ。

イスラエルの名で呼ばれ、ユダの水源から出た者よ。

ャハウェの名によって誓い、イスラエルの神のことを口にはするが、

まことをもってせず、また義をもってしない者よ。

まことに彼等は聖なる都を出て名乗り、

万軍のャハウェがその名である、イスラエルの神を頼みとしている。

 

 「先の事どもはかねてからわたしが告げていた。

わが口からそれらは出、わたしがそれらを聞かせていた。

突然にわたしは行い、それらは起こった。

あなたは頑なであり、あなたの首筋は鉄の腱、

あなたの額は青銅だと、わたしは知っているので、

わたしはかねてからあなたに告げ、

それが起こる前にあなたに聞かせたのだ。

『わが彫像や鋳造がこれらを命じた』とか、あなたが言わないために。

あなたは聞いた、その総てを見よ。

あなた達は告げることは出来ないのか。

 

 

 では、わたしが今から新しい事ども、

あなたの知らない秘められた事どもを、あなたに聞かせよう。

今それらは創造された、かねてからではない。

今日よリ前に、あなたはこれらについて聞いたこともない。

『見よ、私はをそれらを知っていた。』などと、あなたが言わないためだ。

 

 あなたは聞いてもいず、知ってもいなかった。

かねてから、あなたの耳は開かれていなかった。

まことにわたしは知っていた。

必ずあなたは裏切るであろうことを。

そして『背く者』と、母胎にいる時から呼ばれていたことを。

 

 わが名のために、わたしはわが怒りを遅らせ、

わが誉れのために、あなたを容赦して、

あなたを立ち滅ぼすことをしなかった。

見よ、わたしはあなたを練ったが、銀の中でではない。

あなたを試みたが、悩みの炉の中であった。

わがために、わがために、わたしは行う。

どうしてわが身が穢されてよかろうか。

わが栄光を他の者に、わたしは与えはしない。

 

 聞け、わたしに、ヤコブよ。

わたしに呼び出されたイスラエルよ。

わたしがそれだ。

わたしが初めであり、

しかも、わたしが終わりである。

しかも、わが手が地を据え、

わが右の手が天を張り巡らしたのだ。

わたしがそれらに呼びかけると、それらは共々に立ち上がる。

あなた達はみな集まって聞け。

彼等のうち誰がこれらの事どもを告げたのか。

 

 ャハウェは彼を愛する。

(※ペルシャ王クロスのこと)

彼の望むことを、彼がバベルに、また彼の腕がカルデア人に行なう。

わたしが、わたしが語った。

しかも彼を呼んだのだ。

わたしが彼を来させ、彼の道を拓かせる。

 

 わたしに近づいて、この事を聞け。

初めから、隠れた所ではわたしは語らなかった。

それが起こった時から、そこにいたのはわたしだ。」

 

 

 そして今、主なるャハウェは私を、

その霊と共に遣わされた。

ャハウェがこう言われる。

あなたの贖い主、イスラエルの聖なる方が。

 

 「わたしは、ャハウェ、あなたの神である。

わたしは、あなたの助けになることを教え、

あなたの歩むべき道へとあなたを導く。

あなたがわが諸々の命令に耳を傾けさえするならば、

その時、川のようにあなたの平安は、

あなたの正義は海の波のようになるであろうに。

その時、砂のようにあなたの子孫は、

あなたの腹から出る裔(すえ)は真砂のようになるであろうに。

その名はわたしの前から断たれることもなく、

滅ぼされることもないであろうに。」

 

 バベルから出(いで)よ、カルデアから逃れよ。

喜びの声をもって知らせよ、この事を聞かせよ。

地の果てにまでこれを触れしめよ。

言え。

「ャハウェがその僕ヤコブを贖われた。」と。

ャハウェが彼等に乾いた地を通らせても、彼等は渇かない。

水を岩から、ャハウェは彼等のために流れ出させ、岩を裂いて水をほとばしらせる。

平安がないのは、ャハウェが言われる。

「邪悪な者どもである。」

 

 

 

『イザヤ書』14.

イザヤ書

 

 

 

 【第44章】

 

 

 

 そして今聞け、ヤコブ、わが僕よ。

わたしの選んだイスラエルよ。

ャハウェがこう言われる。

あなたを作り、母の胎内から形造り、あなたを助ける方が。

 

 「恐れないように、わが僕ヤコブよ。

わたしの選んだエシュルンよ。

(※イスラエルの愛称ないし詩的な呼び名。「正しい」「真っ直ぐな」という意味するヤーシャール、あるいは『ヤーシャールの書』と関係するかもしれない。)

 

まことにわたしは干からびた地に水を、渇いた地に流れを注ぐ。

わが霊をあなたの子孫に、わが祝福をあなたの裔(すえ)に注ぐ。

こうして彼等は青草の中にあって、水のほとりの柳のように芽生える。

 

 ※この者が言うには、『私はャハウェのもの。』と、

またこの者はヤコブの名を名乗り、

更にまたこの者は手に『ャハウェのもの』と記して、名をイスラエルとする。」

 

(※この者とは、イスラエル内部の背教者、もしくは異邦人。霊的改宗が述べられていると解する。)

 

 ャハウェがこう言われる。

イスラエルの王、これの贖い主、万軍のャハウェが。

 

「わたしは初めであり、わたしは終わりである。

わたしの他に神はいない。

誰が、わたしのように宣言できるのか。

わたしに対してそれを告知し、それを並べ立てよ。

わたしが永久の民を定めた時から、

これから生起する事ども、来るべき事どもに至るまでを、

それらを告知するがよい。

 

 恐がらないように、怯えないように。

前々からわたしがあなたに聞かせ、告げてきたではないか。

あなた達はわたしの証人。

わたしの他に神があろうか。

他に、はない。

(※岩は「隠れ場・暑さを避ける陰・清水を湧き出させる」等、確固不変の象徴として、しばしば救いの神を象徴する。)

わたしは知らない。」

 

 

 

 偶像に対する嘲笑歌

 

 

 偶像を形造る者達、彼等はみな虚ろで、

彼等が慕う者どもは役に立たない。

彼等の証人は、彼等だ。

彼等は見ることも出来ず、知ることも出来ず、

結局恥じ入るだけだ。

 

 誰が、神を形造り偶像を鋳たのか。

役に立たぬことのために。

見よ、その仲間達はみな恥じ入ることとなる。

職人達、彼等も所詮人間から出た者。

彼等はみな集まって立つがよい。

共々に怖がって恥じ入るだけだ。

 

 彼は鉄を手斧で細工し、炭火を使って仕事をする。

また槌(つち)でもってそれを形造り、力ある腕でその仕事をする。

彼は飢えれば力が無くなり、水を飲まねば疲れてしまう。

彼は木に細工し、量り縄を張り、鉛筆でそれに印をつけて、

それを小刀で作り上げ、またコンパスでそれに印をつけ、

人の形に似せ、人間の美しさに似せて仕上げ、そして神殿に安置する。

 

 自分のために杉を切り、彼はまた松や樫を取って、

自分のために林の木々の中で強く育てる。

彼が月桂樹を植えると、雨がそれを育てる。

それは人間の薪になり、彼はそれから取って暖まり、

更には燃やしてパンを焼く。

更には神を造っては拝み、偶像を作り上げてはこれにひれ伏す。

 

 その半分は火で燃やし、

その半分で肉をあぶって食べ、あぶり肉で満腹する。

更には暖まって言うには、

「ああ、暖まった。炎を見た。」などと。

その残りを神に作り上げ、自分の偶像とし、

それにひれ伏して拝み、それに祈って言うには、

「私を救って下さい。あなたは私の神様だから。」などと。

 

 彼等は知りもせず、悟りもしない。

まことに粘りついて、見ることが出来ないのは彼等の目。

悟ることの出来なのは彼等の心。

彼等は心に留めることをせず、知識もなく、悟りもないので。

「その半分を私は火で燃やし、その炭火の上でパンを焼き、肉をあぶって食べた。

その残りを忌むべきものに作り上げ、木の切れ端に対してひれ伏すのだろうか。」

とすら言えない。

 

 灰を食らう者は、心欺かれ、惑わされて、

自分を救い出すことが出来ず、

「私の右の手に偽りはないのだろうか。」

とすら言う事が出来ない。

 

 

 

 罪の贖いとその歓喜

 

 「これらのことを覚えよ、ヤコブ

イスラエルよ、まことにあなたはわが僕。

わたしがあなたを形造った。

あなたは、わたしにとって僕だ。

 

 イスラエルよ、あなたがわたしに忘れられることはない。

わたしは拭い去った、雲のようにあなたの不義を。

霞のようにあなたの罪を。

わたしに帰れ。

わたしはあなたを贖ったから。」

 

 喜び歌え、天よ。

まことにャハウェは成し遂げられた。

鬨(とき)の声をあげよ、地の底よ。

喜びの歌声を上げよ、山々よ。

林とその中の総ての木よ。

まことにャハウェはヤコブを贖い、

イスラエルのうちに栄誉を現された。

 

 

 

 クロスによる捕囚解放

 

 ャハウェがこう言われる。

あなたを贖い、あなたを母の胎内から形造った方が。

 

「わたしこそャハウェ。

万物を作り、ひとりで天を張り巡らし、地を押し広げた者。

誰がわたしと共にいたか。

わたしは占い者等の印を破り、易者達を混乱させ、

知者達を後ろに退けて、その知恵を愚かにする者。

わたしはわが僕の言葉を成就させ、

わが使者達の計画を成し遂げさせて言う者。

エルサレムについて『そこは住まれるようになる』と。

またユダの町々については『それらは再建され、その廃墟をわたしは復興させる』と。

 

 わたしはまた言う者。

淵について、『干上がれ、わたしはお前の川々を涸らす』と。

わたしは言う者。

クロスについて『わが牧者、わが望みを総て彼は成し遂げる』と。

更にエルサレムについて言うには、

『それは再建され、神殿は基を据えられる』と。」

 

 

 

 

【第45章】

 

 

 

 ャハウェはこう言われる。

その油注がれた者クロスについて。

「わたしは彼の右手を握り、彼の前に諸国を下らせ、

王達の腰から帯を解き、彼の前に両の扉を解放し、

諸々の門を閉ざさせないようにする。」

 

 わたしはあなたの前を歩み、険しい地を平らにし、

青銅の扉を打ち破り、鉄の閂をへし折る。

わたしはあなたに与える。

闇の中にある財宝と密かに隠された宝を。

それは、わたしャハウェ、あなたの名を呼ぶ者、

イスラエルの神であるとあなたが知るためである。

 

 わが僕ヤコブ、わたしが選んだイスラエルのために。

わたしはあなたを、あなたの名で呼ぶ。

わたしはあなたに肩書を与えるが、あなたはわたしを知らない。

私はャハウェである。他にはいない。

わたしの他に神はいない。

 

 わたしはあなたに力を帯びさせるが、あなたは私を知らない。

これは、わたしの他には空であると、

日の上る方からも、暮れる方からも人々が知るためだ。

わたしがャハウェである。他にはいない。

 

 わたしが光を造り、闇を創造する者。

平安を作り、災いを創造する者。

わたしはャハウェ、これら総てを作る者。」

 

 

「天よ、上からしたたらせよ。

雲よ、義を降らせよ。

地よ、開いて救いを実らせよ。

正義も共に芽生えさせよ。

わたしはャハウェ、わたしがこれを創造した。」

 

 

 禍だ、自分を造った者と言い争う者。

土の陶器どもの中の一陶器にすぎぬのに、

粘土が自分を形造る者に向かって「あなたは何を作るのか。」とか、

「あなたの作品、それには手がない。」とか言うであろうか。

 

 禍だ、こう言う者。

父に向かって「なぜあなたは生むのか。」とか、

母に向かって「なぜあなたは産みの苦しみをするのか。」などと。

 

 ャハウェがこう言われる。

イスラエルの聖なる方、これを形造った方が。

「生起する事どもについて、彼等はわたしに要求するのか。

わが子等について、またわが手の作品について、

あなた達はわたしに命じるのか。

このわたしが地を作り、人間をその上に創造したのだ。

わたしはわが手で天を張り巡らし、その万象に命じたのだ。

 

 わたしは義をもって彼(クロス)を起こし、

彼の道をみな真っ直ぐにする。

彼こそはわが町を建て、わが捕囚の民を解放する。

代価をもってでもなく、賄賂をもってでもない。」

と万軍のャハウェが言われる。

 

 

 

 隠れた神の顕現

 

 ャハウェはこう言われる。

「エジプトの産物とクシュの収入と、そして背の高いセバ人達とが、

あなたのもとに渡って来て、あなたのものとなる。

彼等はあなたの跡に従い、鎖につながれて渡って来る。

彼等はあなたに向かってひれ伏し、あなたに向かって祈りを捧げる。

『ただあなたのところにだけ神は在(いま)し、他にはなく、他の神々は空しい。』と。」

 

 

 まことに、あなたはご自身を隠し通す神。

イスラエルの聖なる救い主よ。

みなは共に恥じ、辱められ、

辱めの中歩むのは神像の職人ども。

イスラエルはャハウェによって救われる、それは永久の救い。

永久に至るまであなた達は恥じることなく、

辱めを受けることがない。

 

 まことにャハウェがこう言われる。

天を創造した方、すなわち神。

地を形造り、これを作った方、すなわちこれを堅く立てた方。

これを空虚に創造したのではなく、これを住むために形造った方が。

 

「私はャハウェである。他にはいない。

わたしは隠れた所や、闇の地にある場所では語らなかった。

ヤコブの子孫に向かって、『空しく私を求めよ』とも言わなかった。

わたしはャハウェ、

義を語り、和睦を告げる者。

 

(※闇の地は黄泉を指している。ャハウェは赫々と姿を顕す神ではないとはいえ、

バビロニアの密儀宗教の神々のように占いによって、隠れた黄泉にその意志を問わねばならぬ神でもない。)

 

 

 

 集まって来て、共に近づけ、

諸国からの逃亡者達よ。

何も知らないのは、偶像の木を担う者ども。

救えもしない神に祈る者達。

告げよ、証拠を出せ。

更には共に謀るがよい。

誰がこのことを昔から聞かせ、以前からそれを告げたのか。

わたし、ャハウェではなかったか。

わたしの他に神はいない。

義なる神、救い主はわたしをおいて他にはいない。

 

 わたしの方を振り仰いで救われよ。

地の果ての総ての者よ。

まことにわたしが神である。

他にはいない。

 

 わたしは自分にかけて誓った。

わが口から出るのは正義と、消え去ることのない言葉。

まことに私に向かって

総ての膝は屈(かが)み、総ての舌は誓う。

『ただャハウェだけ』とわたしに向かって人は言う。

『正義と力がある』と。

 

 彼ャハウェのもとに来て恥じ入るのは、

総て彼に向かって怒りを燃やす者ども。

ャハウェによって義とされ誇るのは、

イスラエルの総ての子孫。」

 

 

 

 

◆補足文

(この第43章~44章のイザヤによる預言と、イザヤによって神ャハウェのイスラエルに対する心の葛藤ともいえる語り掛けは、切々と読む者の胸にせまってきます。

特に、上記の44章「偶像に対する嘲笑歌」を読んで、こんなにシンプルで分かり易い説明、真実が他にあるだろうか。というか、ャハウェが真実の神であると認めない方がヤバイと私は思っています。

ところが、神のおっしゃる通り、この世は相変わらず古代より偶像崇拝をしております。「私を救ってください。あなたは私の神様だから。」と、見ることも出来ない目と、悟ることの出来ない心で神に祈って生きています。

 

 実は私も、聖書でこの「イザヤ書」に出会うまでは、偶像崇拝者でしたから偉そうに言える立場ではないのですが、この第44章を読んだ時は、本当にこの通りだと思いました。

神の立場で考えたら本当に情けなくて、腹立だしい、とんでもない事を人間どもはやっている、まさに「生ける神を馬鹿にするのもいい加減にしなさい。」ですよね。

 

 私達はみな、子供の頃から親とか周りの人達に神・仏はどういう存在なのか、宗教とはどういうものなのかをしっかりではないにしろ、少しずつ刷り込みによって学び、もちろん国によっても大きく違いますが、ほとんどは長年の慣習、受け継がれた刷り込みの知識によってそれらの概念を植え付けられてきています。

実は子供はみな、そうした周りからの知識を植え付けられるまでは、実にシンプルで、真実に近い感覚で神を感じているものなのです。

ところが、子供の頃に感じた漠然とした神様と、周りから植え付けられた「神感」のギャップがいつの間にか間違った知識で埋められて大人になってしまっているわけです。

 

 この世は何でも刷り込み教育で成り立っています。しかもほとんどがとんでもない「嘘」の刷り込みです。これは陰謀論でも何でもない事実ですが、実際「聖書」に出会い神というものを真剣に学ぼうとしない限りなかな解けない難問になっているのです。

 

 神は生きていて、私達を本当にご覧になっている。

愛して、手招いていらしゃる。

人間の手で作った木や岩や、石造の神像になぞ宿ってはいない。

そして、山や川や海、空や星々も神ではなく、広大な宇宙が神とかでもなく、

それは全て神の創造物であるということ。

つまり、自然神など存在しないということ。

 

まずは、この当たり前の真実をしっかり認識出来ないと

私達は神との関係においてのスタートラインには立てないということです。)

 

 

『イザヤ書』13.

イザヤ書

 

 

【第42章】

 

 

 

 僕の召命ー第一の僕の詩

 

 見よ、わが僕、わたしは彼を支える。

わたしの選んだ者をわが魂は喜ぶ。

わたしはわが霊を彼の上に授け、公義を国々に彼はもたらす。

彼は叫ばず声を上げず、その声を巷で聞かせることもない。

折られた葦を彼は引きちぎることもせず、

燻る(くすぶる)燈心、それを消すこともせず、

真実のために公義をもたらす。

彼は気落ちすることなく、と言って走ることもなく、

ついには地に公義を打ち立てる。

その答えを島々は待ち望む。

 

 

 

 捕囚からの解放ー第一の僕の詩付論

 

 神ャハウェがこう言われる。

すなわち、天を創造し、これを張り巡らし、

地とその作物を押し広げ、その上の民に息を与え、

その中を歩む者に霊を授ける方が。

 

 「わたしャハウェは、義をもってあなたを呼び、

あなたの手を握り、あなたを見守り、

あなたの民の契約とまた国々の光とする。

こうして見えない目を開き、

牢獄から捕虜を、獄屋から闇の中に住む者達を連れ出す。

 

 わたしはャハウェ、これがわが名前。

わが栄光を他の者に、わが誉れを偶像どもにわたしは与えない。

先の事どもは、見よ、既に到来した。

新しい事どもは、わたしが告げる。

それが兆す前にあなた達に聞かせよう。」

 

 

 

 ャハウェへの讃美

 

 歌え、ャハウェに新しい歌を。

その誉れを地の果てから。

海に降りて行く者達とそこに満ちるものよ、

島々とそこに住む者達よ。

声を上げよ、荒野とその町々よ。

ケダル人の住む村々よ。

(※イシュマル族に属する、北アラビアの遊牧民。闘争的で沃地民族の脅威の的であった。)

喜び歌え、セラに住む者達よ。

(※死海アカバ湾の中間に位置するペトラか?)

山々の頂から歓呼せよ。

 

 返せ、ャハウェに栄光を、その誉れを島々に告げよ。

ャハウェは勇士のようにいで立ち、

戦の兵(つわもの)のように熱情を奮い立たせ、

鬨(とき)の声を上げ、更には叫び声を上げ、

その敵どもに向かって力を誇示する。

 

 わたしは古から沈黙していた。

黙って自分を抑えていた。

しかし今や子を産む女のように呻き、息せいてあえごう。

わたしは諸々の山や丘を荒らし、その総ての青草を枯らし、

諸々の川を島々に変え、諸々の沢を涸らす。

 

 わたしは盲達(めしいたち)を彼等の知らない道に行かせ、

彼等の知らない通り道に踏み入らせる。

わたしは闇を彼等の前で光に、でこぼこの地を平原に変える。

これ等の事ども、これをわたしは為し、彼等を見捨てることはない。

 

 後ろに退いて赤恥をかくのは、偶像を拠り頼む者ども、

鋳造に向かって「あなた方こそ私共の神々」と言う者ども。

 

 

 

 イスラエルの罪と贖い

 

 耳の聞こえない者達よ、聞け。

盲達よ、目をこらして見よ。

誰か、わが僕ほどの盲が他にあるだろうか。

わたしの送るわが使者のように耳の聞こえない者がいるだろうか。

誰か、わたしに買い取られた者のような盲、

ャハウェの僕のような盲がいるだろうか。

 

 多くのことを見ながらあなたは心に留めず、耳を開きながら彼は聞かない。

ャハウェは望まれた、ご自分の義のために教えを広め、これを輝かすことを。

彼こそは餌食とされ略奪された民であって、若い男達、

彼等はみな罠にかかり、諸々の獄屋に閉じ込められた。

彼等は餌食となったが、助け出す者もなく、

略奪にあったが、返してやれと言う者もない。

 

 あなた方のうち誰がこの事に耳を傾け、後々のために注意して聞くだろうか。

誰が略奪者にヤコブを、イスラエルを餌食とする者どもに渡したのか。

それはャハウェではないか。

この方に我々は罪を犯し、その道に歩むことを欲せず、

その教えに聞き従わなかった。

そこでャハウェは彼に向かって、燃える怒りと戦いの勢力とをぶちまけた。

それがあたりを焼き尽くしても、彼は悟らず、

自分に燃え付いても心に留めなかった。

 

 

 

 

 【第43章】

 

 

 

 しかし今、ャハウェがこう言われる。

ヤコブよ、あなたを創造した方が、

イスラエルよ、あなたを形造った方が、

「恐れないように、わたしがあなたを贖ったから。

わたしはあなたの名を呼んだ。

あなたはわたしのもの。

あなたが水の中を渡る時も、あなたと共にわたしはおり、

川の中にいても、川はあなたを押し流さない。

火の中を歩いても、あなたは焼かれず、炎もあなたに燃え付かない。

まことに、わたしがあなたの神、ャハウェ。

イスラエルの聖なる者、あなたの救い主である。

 

 わたしはあなたの身代金にエジプトを、

クシュとセバをあなたの代わりに与えた。

 

 

◆補足文

(※解説より、クシュはエチオピア、セバはその南に位置し、エジプトと共に紅海沿いの大国として並び称される。ただこの預言は外れ、捕囚解放のためにこれ等の国がバビロニアに与えられることは実際には起こらなかった。そこで捕囚後の後期第二イザヤはこの点を歴史事実に即して修正している。)

 

あなたはわたしの目に高価であり、重んじられ、

わたしはあなたを愛するから、わたしは人をあなたの代わりに、

諸民族をあなたの命の代わりに与えるのだ。

 

 恐れないように、あなたと共にわたしは居るから。

東からわたしはあなたの子孫を来させ、西からあなたを集める。

わたしは言う、北に向かって『与えよ』と。

南に向かっては『拒まないように』と。

『わが息子達を遠くから、わが娘達を地の果てから来させよ』と。

わが名で呼ばれる総ての者は、わが栄光のために私がこれを創造し、

これを形造り、これを作ったのだ。」

 

 

 

 ャハウェの救済をめぐる法廷論争

(ャハウェが諸国民ないし、その神々と争う法廷論争)

 

 

 「目があっても盲いた民、耳があっても聞こえない者どもを連れ出せ。

総ての国々はこぞって集められ、諸民族は集わされる。

彼等のうちの誰がこのことを告げ、先の事どもを我々に聞かせることが出来ようか。

彼等は自分達の証人を出して義とされねばならない。

そうすれば人々は聞いて『本当だ』と言うだろう。

 

 あなた達はわが証人。

ーャハウェの御告げ。

 

 また、わたしが選んだわが僕だ。

選んだのはあなた達が知ってわたしを信じ、

わたしがその者だと悟るためである。

わたしより前に造られた神はなく、わたしより後にも存在しない。

わたし、このわたしこそャハウェであって、

わたしの他に救い主はいない。

 

 このわたしが告げ、救い聞かせたのだ。

あなた達のうちに他には神はいなかった。

そしてあなた達はわが証人。

ーャハウェの御告げ。

 

 わたしが神だ。

これからも後も、わたしがそれだ。

わたしの手から取り返せる者はなく、

わたしが事を行えば、誰がそれを元に返すことが出来ようか。」

 

 

 ャハウェがこう言われる。

あなた達を贖われたイスラエルの聖なる方が。

 

 「あなた達のために、私はバビロンに使いを送り、

彼等の門の閂(かんぬき)それらをみな取り外し、

またカルデア人達を彼等の歓声の聞こえる船々から引き降ろす。

わたしはャハウェ、あなた達の聖なる者。

イスラエルの創造者、あなた達の王である。」

 

 ャハウェがこう言われる。

海に道を、奔流に通り道を設けた方、

戦車と馬を、富と勢力を諸々に連れ出した方が。

「彼等は伏して起き上がれないだろう。

彼等は燈心のように消え失せたのだ。

先の事どもを思い出さないように、昔の事どもを案じないように。

見よ、わたしは新しいことを成就する。

今、もうその兆しは見えている。

あなた達はそれを知らないのか。

 

 確かにわたしは荒野に一本の道を、荒地に幾つもの川を設ける。

野の獣やジャッカル達、ダチョウの子等もわたしを崇める。

わたしが荒野に水を、幾つもの川を荒地に起こし、

わが民、わたしが選んだ者に飲ませるからだ。

わがために造ったこの民は、わが誉れを述べ伝えるだろう。

だが、わたしをあなたは呼び求めも、ヤコブよ、

わたしのために労苦することも、イスラエルよ、しなかった。

あなたはわたしのために、

あなたの全焼の供犠の羊を連れて来ることもなく、

あなたの生贄を捧げて、わたしを崇めることもしなかった。

わたしは供物のことで、あなたに労苦をさせることもなく、

乳香のことで、あなたを煩わせることもしなかった。

あなたはわたしのために、

銀でもって菖蒲(しょうぶ)を買うこともなく、

生贄の脂肪でわたしを満足させることもしなかった。

かえって、あなたの諸々の咎でわたしに苦労させ、

あなたの諸々の不義でわたしを煩わせた。

 

 わたし、このわたしこそわたし自身のために、

あなたの諸々の不義を拭い去り、

もうあなたの諸々の咎を思い出さない。

 

 わたしに思い出させよ、共に論じ合おう。

あなたの方から述べたてよ、身の証をするために。

あなたの最初の父祖は罪を犯し、あなたの仲保者達は

わたしに対して背いた。

それでわたしは聖所の司達を穢し、ヤコブを絶滅に、

イスラエルを謗(そし)りに渡した。

 

 

 

 

 

『イザヤ書』12.

イザヤ書

 

 

 ・ここから第二イザヤ書となります。

 【第40章】

 

 

 

 苦役の民への慰め

 

 「慰めよ、慰めよ、わが民を。」

と、あなたたちの神は言われる。

 

「語り掛けよ、エルサレムの心に、呼びかけよ彼女に。

まことに、彼女の苦役は終わり、

まことに、彼女の咎を償われた。

まことに、彼女はャハウェの手から受けた、

彼女の総ての罪に倍するものを。」と。

 

 呼ばわる者の声がする。

「荒野に整えよ、ャハウェの道を。

真っ直ぐにせよ、荒地にわれらの神のための大路を。

総ての谷は埋められ、総ての山と丘は低くなる。

また起伏のある土地は平原に、険しい地は平野になる。

こうしてャハウェの栄光が現され、総ての肉なる者が共に見る。

まことに、ャハウェの口が語られたのだ。」

 

 「呼びかけよ。」という者の声がする。

私は言う、「何と呼びかけようか。」と。

「総て肉なる者は草、総てその愛は野の花のようだ。

草は枯れ、花はしぼむ。

ャハウェの霊気(いき)がその上に吹くならば、

この民はまさに草である。

草は枯れ、花はしぼむ。

だがわれらの神の言葉は永久に立つ。」

 

高い山へと登れ。

シオンに良い知らせを伝える者よ。

力を振るってあなたの声を上げよ。

エルサレムに良い知らせを伝える者よ。

声を上げよ、恐れるな。

言え、ユダの町々に。

「見よ、あなた達の神を。」と。

見よ、主なるャハウェを。

彼は力を帯びて来られ、ご自身のためにその腕が統べ治める

見よ、彼の報いは彼と共に、またその報酬はその前にある。

彼ャハウェは、羊飼いのようにその群を飼い、

その腕に子羊達を集め、懐に抱き、乳を飲ませる羊達を導く。

 

 

 

 創造者の力

 

 誰が、掌で水を量り、天を手の幅で測り、

升に地の塵を盛り、量りに諸々の山を、諸々の丘を天秤に掛けたか。

 

誰が、ャハウェの霊を測り、ャハウェの助言者として彼に教えたか。

誰に、彼は助言を求めたか。

その者は彼ャハウェに悟りを得させ、

彼に公義の途を学ばせ、彼に知識を学ばせ、

また彼に叡智の道を知らせたのか。

 

 見よ、国々は手桶の滴のように、

天秤のごみのように、見なされる。

見よ、島々を塵芥(ちりあくた)のように、ャハウェは取り上げる。

レバノンは薪とするに足りず、その獣は全焼の供犠とするに足りない。

総ての国々はャハウェの前にあって無に等しく、

空にして虚ろなもの以下と彼には見なされる。

 

 

 誰に、あなた達は神を擬し、

どのような似像に、神を比べようとするのか。

その偶像を鋳(い)て作るのは職人。

金細工師がそれに金箔を被せ、銀の鎖を細工する。

貧しい者が、捧げ物として朽ちない木を選び、

巧みな職人を自分のために捜し出して、

動かない偶像を据え付ける。

 

 あなた達は知らないのか、聞かないのか。

あなた達は初めから告げられていなかったのか。

あなた達は理解していなかったのか。

地の諸々の基(もとい)について。

地を覆う天蓋の上に住む方よ、

地に住む者どもはいなごのようだ。

天を薄布のように張りめぐらす方は、

これを天幕のように張って住む。

 

 

 君主達を無に帰する方が、地の裁判官どもを虚ろな者とする。

彼等が植えられる間もなく、蒔かれる間もなく、地に根を張る間もなく、

ャハウェはこれらに風を吹き付け、これらは枯れる。

嵐が藁のようにそれらを巻き上げる。

 

 「誰に、あなた達はわたしを擬し、誰に、わたしは似ているのか。」

と聖なる方は言われる。

 

 あなた達の目を高く上げて見よ、

誰が、これらを創造したかを。

それらの万象を数えて引き出す方は、それら総てを名前をもって呼ぶ。

その活力の豊かさ、力の強さから一人も逃れることは出来ない。

 

 なぜ、ヤコブよ、あなたは言い、

イスラエルよ、あなたは言い張るのか。

「我が道はャハウェから隠され、我が神から我が訴えは見過ごされた。」と。

あなたは知らないのか、聞いたことがないのか。

永久の神こそャハウェ。

地の果てまで創造された方。

 

 疲れることなく、弱ることなく、その叡智は測りがたい。

疲れた者に力を与え、活力を失っている者に活気をつける。

若者達も疲れ、弱り、精鋭達も必ずや躓くが、

ャハウェを待ち望む者達は新たに力を得、

鷲のように翼を張って舞い上がる。

彼等は走っても弱らず、歩いても疲れることもない。

 

 

 

 

 【第41章】

 

 

 

 諸民族との法廷論争

 

 わが前で黙せ、島々よ。

諸民族よ、力を回復せよ。

近寄り、そうして語れ。

共に裁きの場に、われわれは歩み出よう。

 

 誰が、東から義しい者を起こし、その足元に呼び寄せ、

彼の前に国々を渡し、王達を踏みにじらせ、

彼等を彼の剣で塵のように、彼の弓で吹き飛ばされた藁のようにしたか。

彼は彼等を追って速やかに進む。

彼の足の未だ踏み入ったことのない途を。

 

 誰が、これを成し遂げたか。

初めから代々の人々に呼びかけつつ。

わたし、ャハウェこそ初めであり、

また終わりと共にある。

わたしがそれだ。

島々は見て恐れ、地の果ては震えながら近づいてきた。

 

 人はその友を助け、同胞に「しっかりしろ。」と言う。

職人は金細工師を、金づちで打つ者は金床を叩く者を力づけ、

はんだづけについては「それでよし。」と言い、

また釘で打ち付けて動かないようにする。

 

 

 だが、あなたは、イスラエル、わが僕、

わたしが選んだヤコブ

わたしの愛するアブラハムの子孫。

そのあなたをわたしは、地の諸々の果てから連れ出し、

あなたを地の諸々の隅から呼び出し、

そしてあなたに言う。

「あなたは、わが僕。

わたしはあなたを選び、そしてあなたを捨てなかった。」と。

 

 恐れるな、あなたと共にわたしは居るから。

たじろぐな、わたしがあなたの神だから。

わたしはあなたを雄々しくし、更にあなたを助け、

更にまたわが義の右の手で、あなたを支える。

 

 見よ、恥じ入り、かつ辱められるのは、

総てあなたに対していきり立つ者ども。

無き者のようになって滅びるのは、あなたと争う人々。

あなたが探しても、見つけることが出来ないのは、あなたに逆らう人々。

無き者のように、また空しい者のようになるのは、あなたと戦う人々。

 

まことに、わたし、あなたの神ャハウェが、

あなたの右の手を握って言っているのだ。

「恐れるな、わたしはあなたを助ける。」と。

恐れるな、虫けらのヤコブイスラエルのお方達。 

わたしはあなたを助ける。

 

 ーャハウェの御告げだ。

 

 

◆補足文

(※虫けらのヤコブ…M・ウェーバーは、詩編23:7との関連でこれを「虫感情」と称し、人間が自己卑下した悲惨主義と捉えるが、一種の愛称であって軽蔑的な意味はないと解する学者もいる。ただし、両説は必ずしも矛盾するわけではなく、イスラエルの卑小と悲惨の自己認識が神の愛と助けを喚起するものと考えられる。)

 

 

 あなたを贖う者はイスラエルの聖なる方。

見よ、わたしはあなたを、

鋭い、新しい両刃のついた脱穀機とする。

あなたは、山々を踏みつけ、砕き、丘々をもみ殻のようにする。

あなたがそれらを撒き散らすと、風がそれを運び去り、暴風がそれを散り散りにする。

あなたはャハウェに在って喜び、イスラエルの聖なる方に在って誇る。

 

 貧乏な者達や、困窮している者達が水を求めても無い。

彼等の舌は渇きのために干上がるが、わたしャハウェは彼等に応え、

イスラエルの神は彼等を見捨てない。

わたしは禿山に川を、谷地の真ん中に泉を開く。

荒野を水のある沢に、日照りの地を水の源にする。

 

 わたしは荒野の中に、香伯、アカシヤ、

またミルトスや、オリーブの木を植え、

荒地に糸杉、鈴掛(すずかけ)、また檜葉(ひば)を共に植える。

彼等が見て知り、心に留めて共に悟るために。

すなわち、ャハウェの手がこのことを成し、

イスラエルの聖なる方がこれを創造したと。

 

「あなた達の訴状を出せ。」

とャハウェは言われる。

「あなた達は訴状を持って来い。」

ヤコブの王は言われる。

「持って来てわれわれに告げよ、起ころうとする事どもを。

先の事ども、それらが何であったかを告げよ。

そうすれば、われわれもそれに心を留め、それらの終わりをも知ることが出来よう。

あるいはまた、来るべき事どもを、われわれに聞かせよ。

後に生起する事どもを告げよ。

そうすれば、われわれは、あなた達が神だと知ろう。

更には善を成し、悪を成せ。

そうすれば、われわれは互いに顔を見回して目を見張ろう。

 

 見よ、あなた達は無から、空からなる。

忌むべきことだ。

それら無や空があなた達を選んだとは。

 

 

 わたしが北から人を起こすと、彼は起き上がり、

日の出る所からわが名を呼ぶ。

彼は長官達を泥のように踏みにじる。

まるで陶器師が粘土を踏みつけるかのように。

 

 誰が、初めから告げてわれわれが知るように、

また、正しいと前もって言えるようにしたか。

告げた者は全くなく、聞かせた者も全くなく、

あなた達の言うのを聞いた者も全くなかった。

 

最初にシオンに、「見よ、これ等を見よ。」という知らせを、

またエルサレムに、良い知らせを伝える者をわたしが与えよう。

わたしが見ても誰もいない。

彼らの中には、わたしが尋ねて言葉を返せる助言者はいない。

 

 見よ、彼等はみな偽りだ。

空しいのは彼等の業。

風のように虚ろなのは、彼等の鋳た像。

 

 

『イザヤ書』11,

イザヤ書

 

 

 【第34章】

 

 

 

 諸国民への審判

 

 国々よ、近づいて聞け。

国人達よ、耳を傾けよ。

聞け、地とそこに満ちるもの、

世界と総てそこから生え出たものよ。

まことにャハウェには、総ての国に対する怒りが、

総ての軍勢に対する憤りがある。

 

 彼ャハウェは彼等を絶滅し、彼等を殺戮に任せた。

彼等のうち殺された者達は投げ捨てられ、その死体から悪臭が立ちのぼり、

その血によって山々は溶け去る。

天の万象は腐り、天は巻物のように巻かれる。

(※天の軍勢である星辰が滅びる)

その万象は枯れる。

丁度、葡萄の葉が枯れるように、またいちじくの枯れるように。

まことに、天でわが剣は満ち足りている。

 

 見よ、それはエドムの上へと、

公正のためわたしに捧げられた民の上へと下る。

ャハウェは一振りの剣を持つ。

それは血で満たされ、脂肪で肥え太っている。

子羊や山羊の血で、また雄羊の腎臓の脂肪で。

 

 ャハウェのために、ボツラエドムの主要都市)で生贄が、

エドムの地で大殺戮がなされるからだ。

野牛たちは彼等と共に、雄牛たちは荒々しい者達と共に倒れる。

彼等の地は血で満ち足り、その土は脂肪で肥やされる。

まことにャハウェにとって復讐の日。

シオンの訴えのために仇を返す年が来る。

 

 そこの川は樹脂に、そこの土誇りは硫黄に変わり、

その地は燃える樹脂となる。

夜も昼もそれは消えず、永遠にその煙は立ちのぼる。

代々に渡ってそこは廃墟となり、未来永劫に渡ってそこを通る人はいない。

ふくろうと針鼠がそこを占領し、みみずくと烏(からす)がそこにに住み着く。

 

 彼ャハウェは、その上に混乱の計り縄を張り、虚無の重りを下げる。

そこに貴族達はいるが、その中に王権を宣言する者は誰もいない。

総ての高官達も無に帰する。

そこの宮殿には荊棘(けいきょく)が、

そこの要塞にはイラクサやあざみが生え、

ジャッカルたちの寝ぐら、ダチョウの子らの住処となる。

荒野の獣たちは山犬たちと出会い、野山羊はその友を呼ぶ。

 

そこには※夜の魔女も憩い、己のために休み場を見つける。

(※夜の魔女=言語はリリトは、メソポタミア起源の女デーモンのこと。ヘブライ語のライル(夜)と発音が似ているので夜の魔女と解されました。)

 

そこには蛇も巣を作って逃れ、穴をうがって卵を自分の陰に集める。

そこにはまた、鳶(とび)もそれぞれ番(つが)いで集まる。

 

 ャハウェの書から調べて読め。

これらのうち一つも失われない。

それぞれ番いの片方を欠くことはない。

まことに、ャハウェの口こそが命じ、

彼の霊こそがこれらを集めたからである。

ャハウェは彼等のためにくじを引き、

彼の手がこれを計り縄で測って彼等に分け与えたので、

永久に至るまで彼等はこれを所有し、

代々に渡ってこの中に住むであろう。

 

 

 

 

 【第35章】(省略)

 

 【第36章】

 

 

 

 アッシリアの王センナケリブ、ユダに攻め込む

 

 ヒゼキヤ王の第14年に、アッシリアの王センナケリブは、ユダの総ての城壁のある町々を攻めて、これを取った。アッシリアの王は、ラブ・シャケを大軍と共にラキシュからエルサレムに、ヒゼキヤ王のもとへと送った。

(※ラブ・シャケは「献酌長」を指す役職名。王の杯に酒を注ぐ高官。

※ラキシュはエルサレム南西45kmの地点にある要塞都市。元来はアモリ人の町だが、この時代はユダヤ人が居住していたらしい。)

 

彼等はエルサレムに向かって上って来た。彼は布さらしの野に向かう大路にある、上の池の水道のそばに立った。そこで、ヒルキヤの子で宮廷長のエルヤキム、書記官シェブナ、アサフの子で史官のヨアが彼の所へ出て行った。

ラブ・シャケは彼等に言った。

「ヒゼキヤに伝えよ、大王アッシリアの王はこう言われる。

『お前は一体何に拠り頼んでいるのか。口先だけの言葉が戦略であり、戦力であるとでも思っているのか。今、お前は誰に拠り頼んで私に刃向かうのか。

見よ、今お前はエジプトという、あの折れた葦の杖を頼みにしているが、それは寄りかかる者の手を刺し通すだけだ。

エジプトの王、ファラオは彼を拠り頼みにする総ての者にそのようにする。お前は、「我々は我々の神、ャハウェに拠り頼む。」と言っているが、そのャハウェとは、ヒゼキヤが高き所や祭壇を取り除いておいて、ユダとエルサレムに向かい、「この祭壇の前で礼拝せよ。」と言った、そんな神ではないか。』と。

 

◆補足文

偶像崇拝の像は、主として丘や山の上にあり、ヒゼキヤはャハウェを信仰していたために、この異教の神々の祭壇を取り除いた。それを知ったアッシリアの王は

「ャハウェなど、異教の神々の後釜に過ぎないではないか。」と皮肉った言葉。)

 

 

 さあ、今我が主君、アッシリアの王と賭けをせよ。もし、お前の方で乗り手を用意出来るなら、私はお前に2000頭の馬を与えよう。戦車と騎兵に関してエジプトを拠り頼みにしているお前に、我が主君の家来のうちの最も小さな総督の一人をさえ、どうやって撃退することが出来るのか。

私は今、ャハウェと関わりなくこの所を滅ぼしに上って来たのだろうか。ャハウェが私に、『この地に向かって攻め上り、これを滅ぼせ。」とお命じになったのだ。」

 

 エルヤキムとシェブナとヨアは、ラブ・シャケに言った。

「僕どもはアラム語が分かりますので、どうかアラム語でお話し下さい。城壁の上にいる民が聞いている所で、私どもにユダの言葉で話さないで下さい。」

 

 だが、ラブ・シャケは言った。

「我が主君が、これらのことを告げる為に私を遣わされたのは、お前の主君やお前のためだろうか。むしろ城壁の上に座っている者達の為ではないのか。彼等もお前達と一緒に自分の糞尿を飲み食いしなければならなくなるのだから。」

 

 それからラブ・シャケは前に出ると、ユダの言葉で大声で呼ばわり、こう言い放った。

「大王、アッシリアの王の言葉を聞け、王はこう言われる。

『ヒゼキヤに騙されるな。彼はお前達を救い出すことは出来ない。お前達はヒゼキヤに迷わされて、ャハウェに信頼してはならない。

彼は「ャハウェが必ず我々を救い出して下さる。決してこの都がアッシリアの王の手に渡されることはない。」などと言っているが。』

 

 ヒゼキヤの言う事を聞くな。アッシリアの王がこう言われるからだ。

『私と和を結び、降伏せよ。そうすればお前達はそれぞれ、自分の葡萄と自分のいちじくの実を食べ、自分の水槽の水を飲むことが出来る。やがて私が来て、お前達をお前達の地と同じような地、穀物と新しい葡萄酒の地、パンと葡萄畑の地に連れて行く。』と。

 

 ヒゼキヤが、『ャハウェが我々を救い出して下さる。』と言うのに、お前達は欺かれないように。諸国の神々の中で誰か、自分の国をアッシリアの王の手から救い出したのか。ハマトやアルパドの神々はどこにいるのか。

(※ハマトはBC720年に、アルパドはBC740年にアッシリアの属州となった。)

セファルワイムの神々は何処にいるのか。彼等はサマリアを私の手から救い出したか。

(※セファルワイムはBC722年にアッシリアによって征服された、北アラムの町。)

国々の総ての神々のうち、どの神が自分の国を私の手から救い出したか。それでもャハウェはエルサレムを私の手から救い出すとでもいうのか。」

 

 

 しかし人々は押し黙って、彼に一言も答えなかった。「彼に答えてはならない。」というのが、王の命令だったからである。

ヒルキヤの子である宮廷長エルヤキム、書記官シェブナ、アサフの子である史官ヨアは衣を裂き、ヒゼキヤのもとに来てラブ・シャケの言葉を伝えた。

 

 

 

 

 【第37章】

 

 

 

 ヒゼキヤ、預言者イザヤに助言と祈りを乞う

 

 ヒゼキヤ王はこれを聞くと衣を裂き、粗布を身にまとってャハウェの神殿に行った。彼は宮廷長エルヤキム、書記官シェブナ、および祭司の長老達にも粗布をまとわせて、アモツの子預言者イザヤのもとに遣わした。

彼等はイザヤに言った。

「ヒゼキヤはこう言っておられます。

『今日は苦しみと、懲らしめと、辱めの日です。胎児は産道に達しているのに、これを産み出す力がないのです。あそらくあなたの神、ャハウェは生ける神を罵るために、その主君、アッシリアの王によって遣わされてきたラブ・シャケの総ての言葉をお聞きになったことでしょう。あなたの神ャハウェは、お聞きになったその言葉を叱責なさるでしょうが、どうかあなたは、まだいる残りの者達のために祈っていただきたい。』」

 

 ヒゼキヤ王の家臣達がイザヤのもとに来た時、イザヤは言った。

「あなたたちの主君にこう言いなさい。ャハウェはこう言われる。

『あなたはアッシリアの王の従僕達がわたしを冒瀆する言葉を聞いても、恐れてはならない。見よ、わたしは彼の中に一つの霊を入れる。彼は噂を聞いて自分の地に引き返す。わたしは、その地で彼を剣にかけて倒す。』」

 

 

 

 センナケリブの再度の要求

 

 ラブ・シャケは、アッシリアの王がラキシュから移動したということを聞いて引き上げ、リブナエルサレムの南西約30kmの地点にある町。)を攻撃していた王と落ち合った。

王はクシュの王ティルハカについて、「見よ、彼はあなたと戦おうとして軍を進めている。」と聞き、再度ヒゼキヤに使者達を遣わして言った。

(※ティルハカはエチオピア出身で後にエジプトを支配し、シリア・パレスティナの反アッシリア運動を支援した王。)

 

「ユダの王ヒゼキヤにこう言え、

『お前がより頼んでいるお前の神に騙され、エルサレムアッシリアの王の手に渡されることはない。などと言ってはならない。お前はアッシリアの王達が総ての国々にしたこと、それらを全滅させたことを聞いたはずだ。それでも、お前だけは救い出されるというのか。

私の先祖達は、ゴサン、ハラン、レッェフを、またテラサルのエデン人達を打ち滅ぼしたが、これらの国の神々は彼等を救い出したか。ハマトの王、アルパドの王、またセファルワイム、ヘナ、イワといった町の王は何処にいるか。』」

 

 

 

 祈るヒゼキヤ

 

 ヒゼキヤは、その手紙を使者の手から受け取って読むと、ャハウェの神殿に上がって行って、それをャハウェの前に広げた。ヒゼキヤはャハウェの前で祈った。

「ケルビムの上に座しておられるイスラエルの神、ャハウェよ。あなただけが地上の総ての王国の神であり、あなたが天と地をお造りになったのです。

ャハウェよ、耳を傾けてお聞き下さい。ャハウェよ、目を開いて見て下さい。

生ける神を罵るためにセンナケリブが送ってよこした総ての言葉をお聞き下さい。

 

 ャハウェよ、確かにアッシリアの王達は諸国とその国土を廃墟としました。彼等はその神々を火に投げ込みました。それらは神ではなく、人間が手で造った物、木や石に過ぎず、だから彼等は滅ぼすことが出来たのです。

私達の神、ャハウェよ、どうか私達を彼等の手から救って下さい。そうすれば、地上の総ての王国は、ャハウェよ、あなただけがャハウェであるという事を知りましょう。」

 

 

 

 イザヤ、センナケリブの没落を預言する

 

 アモツの子イザヤは、ヒゼキヤに人を遣わして言った。

イスラエルの神、ャハウェはこう言われる。

アッシリアの王センナケリブのことであなたがわたしに献げた祈りをわたしは聞いた。』これは、ャハウェが彼について告げられた言葉である。

 

 処女である娘シオンは、お前を辱めお前をあざ笑う。

エルサレムは、お前に背を向け、頭を振る。

お前は誰を罵り、謗(そし)ったのか。

誰に向かって大声をあげ、高慢な目を上げたのか。

イスラエルの聖なる方に向かってだ。

お前は死者を送り、主を謗って言った。

『私は多くの戦車を率いて、山々の頂に駆け登り、レバノンの奥深くまで分け入って、

その最も高いもみの木と、最も見事な糸杉を切り倒し、その最果ての宿営地、

緑深き森林に達した。私は井戸を掘って水を飲み、エジプトのナイルの総ての流れを、

私の足の裏で干上がらせた。』と。

 

 お前は聞かなかったのか。

遥か昔から、それはわたしが成し、

いにしえの日から、それをわたしが計画し、

今、それを果たしたことを。

それでお前は城壁の町々を破壊し、瓦礫の山にしたのだ。

,

 その住民は力を失い、打ちのめされて恥に覆われ、

野の草、青菜のように、屋根の草のように、東風にあって枯れてしまう。

お前が座るのも、出て行くのも、入るのも、私は知っている。

またわたしに向かって怒りに震えていることも。

 

 お前がわたしに向かって怒りに震え、その高ぶりがわたしの耳に届いたので、

わたしはお前の鼻に鉤をかけ、お前の口にくつわをはめ、

お前をもと来た道に引き戻そう。

 

 

 

 ヒゼキヤへの徴

 

 あなたに与えられた徴はこうである。

今年は、あなたは落ち穂から生じた穀物を食べ、

2年目は、自然に生じたものを食べる。

しかし3年目には、あなたは種を蒔いて刈入れ、葡萄畑を作ってその実りを食べる。

 

 ユダの家の逃れて残った者は、再び根を下ろし、上に向かって実を結ぶ。

まことに、エルサレムから残りの者が、シオンの山から逃れた者が出て来る。

万軍のャハウェの熱心がこれをする。

 

 それ故、ャハウェはアッシリアの王について、こう言われる。

『彼がこの町に入ることはない。また、ここに矢を射ることも、

盾を持ってこれに向かって来ることも、これに対して塁を築くこともない。

彼は来た道を引き返し、この町に入ることはない。』

と、ャハウェの御告げ。

 

『わたしはこの町を守り抜いて救う。

わたしにために、わが僕ダビデのために。』

 

 

 

 センナケリブの死

 

 こうしてャハウェのみ使いが出て行って、アッシリアの陣営で185000人を打ち殺した。人々が朝早く起きてみると、見よ、みな死体になっていた。アッシリアの王、センナケリブは立ち去り、帰ってニネヴェに留まった。

 

 ある時、彼がその神、ニスロクの神殿で祈っていた時、その子のアドラメレクとサルエッェルが剣を持って彼を殺した。彼等はアララトの地に逃れた。

(※アッシリアの北、険しいアルメニア山系の一地方。)

そしてその子、エサルハドンが代わって王になった。

(※センナケリブの息子の一人。父王に王位継承者とされ、それをねたんだ兄達から追われて亡命したが、父の暗殺を聞いてニネヴェに戻り、兄達を殺して即位した。在位はBC681年~669年でアッシリア帝国の最後から2番目の王。)

 

 

 

 

 【第38章】(省略)

 【第39章】(省略)

 

 

 ここまでが第一イザヤでした。

 

 

 

『イザヤ書』10.

イザヤ書

 

 

 

 【第30章】

 

 

 

 エジプトへの逃避

 

 禍だ、頑な子等、ャハウェの御告げ。

彼等は謀をめぐらすが、それはわたしから出たことではない。

同盟を結ぶが、わが霊から出たことではない。

こうしてひたすら罪を重ねようとする。

彼等はエジプトに下って行こうとし、わが口に聞こうとはしない。

 

 ファラオの庇護のもとに逃れようとし、エジプトの陰に隠れようとする。

だがあなた達にとって、ファラオの庇護など恥、

エジプトの陰に逃れることは恥辱となる。

その首長達がッォアン(エジプトのデルタ北東部にあった古い重要な都市)

にあり、その使者達が

ハネス(メンフィス近郊のエジプトの町)に着いても

彼等はみな、彼等の役には立たない民の故に恥を受ける。

その民は彼等の助けとはならず、役にも立たず、

反って恥となり、また屈辱となる。

 

 

 

 エジプトの空しさ

 

ネゲブの獣どもに関する宣言。

(※ユダ山地の乾燥地。ここを通ってユダの民がエジプトへ貢物を運ぶ。)

 

 「患難辛苦の地、雌獅子や雄獅子が飛び出し、

まむしや飛び交う蛇のいる所を通って、彼等はろばの背に彼等の財宝を、

らくだのこぶに彼等の宝物を乗せて、役に立たない民のもとへと運ぶ。

エジプトは空しく、その助けは無駄である。

それ故、わたしはこれを休んでいるラハブと呼ぶのだ。」

(※創世記に反抗した為に滅ぼされた海の怪獣のこと。)

 

 

 

 背く民の破滅

 

 今行って彼等の前で板にそれを記し、書にそれを刻みつけて、

後の日のために永久にいたる証とせよ。

 

まことにこれは背く民、虚偽を成す子等、

ャハウェの律法を聞こうとしない子等である。

彼等は先見者達に向かって「見るな」と言い、

予見者達はこう言う。

「我々に向かって正しいことなど予見するな。

我々にはへつらいを語り、欺瞞を予見せよ。

道から離れ、小道から逸れ、

我々の前からイスラエルの聖なる方など取除け。」と。

 

それ故、イスラエルの聖なる方はこう言われる。

「お前達は、この言葉をないがしろにするが故に、

しかも強奪と邪なまとに拠り頼み、これを充てにしている。

それ故にお前達にとってこの咎は、

高い城壁を腐らせ倒してしまう亀裂のようになる。

それは突然に、瞬く間に破滅をもたらす。

その破滅は、陶器師の壺が容赦なく打ち砕かれる時のような破滅。

その破片の中には、炉から火をかき集め、

水溜から水を汲むに足る欠片すら見出されることはない。」

 

 まことに、主なるャハウェ、

イスラエルの聖なる方がこう言われる。

「立ち帰りと安息の中でお前達は救われ、

静けさと信頼においてお前達の力は甦る。」

 

 それなのにお前達はそうしようとしなかった。

反ってお前達は言った。

「いや我々は馬に乗って逃げよう。」と。

それならお前達は逃げてみるがよい。

「我々は早馬に乗ろう。」

よろしい、お前達の追っ手はもっと速いであろう。

一千人が1人の脅しの前に、5人の脅しの前にお前達が逃げるであろう。

結局お前達は山の頂の旗竿のように、

また丘の上の旗のようにわずかしか残るまい。

 

 

 

 恵みの日

 

 それ故、ャハウェはあなた達に恵むことを待ちわび、

それ故、あなた達を憐れむために立ち上がる。

まことにャハウェは、義の神である。

幸いだ、総て彼を待ち望む者は。

まことにシオンの民、エルサレムの住民よ、

あなたは二度と泣くことはない。

 

 彼ャハウェは、あなたの叫び声に対し、必ずあなたに恵み、

あなたの声を聞けばあなたに応えて下さる。

たとえあなた達に苦しみのパンと悩みの水とを賜っても、

あなたの師ははもう隠れることなく、

あなたの目はあなたの師を見続けるであろう。

 

 あなたが右に行く時も左に行く時も、あなたの耳は背後から、

「これが道、これを歩め。」という言葉を聞く。

 

あなたは銀を被せた彫像と、金を被せた鋳造とを穢れた物と見なし、

これ等を撒き散らし、月経の女に対するようにこれに向かって「去れ」と言うだろう

 

 あなたが土地に蒔く種にャハウェは雨を与え、

その土地の産であるパンはふかふかとして滋養がある。

その日あなたの家畜は、広々とした牧場で草を食む。

土地を耕す牛たち、ろばたちは、

シャベルや熊手でふるい分けられて、酸味をきかせた飼い葉を食べる。

 

 大いなる殺戮の日に、諸々の塔が倒れる時に、

総ての高い山、総てのそびえる丘の上には、水の流れる水路ができる。

ャハウェがその民の破れを包み、その打たれた傷を癒される日には、

月の光は太陽の光のようになり、

太陽の光はその7倍となって7日分の光のようになる。

 

 

 

 諸国民への怒りの鞭 (省略)

 

 

 【第31章】

 

 

 

 エジプトとアッシリアへの裁き

 

 禍だ、助けを求めてエジプトに下る者達。

彼等は馬に頼り、数多きゆえに戦車に、はなはだ強力な故に騎兵隊に拠り頼む。

だがイスラエルの聖なる方には目も向けず、ャハウェを求めることはしない。

しかし、この方こそ知恵ある方、

災いを来たらせ、その言葉を取り消すことをしない。

悪を成す者どもの家と、不法を行う者どもの助けとなる輩とを、

立ち上がって攻められる。

エジプト人は人であって神ではなく、彼等の馬は肉であって霊ではない。

ャハウェが手を伸ばすと助ける者は躓き、

助けられる者は倒れて相共に滅びるであろう。

 

 まことにャハウェは、私にこう言われる。

「獅子が、あるいは若獅子が獲物に向かって吠える時、

たとえ大勢の牧者達がこれに対して呼び集められても、

彼等の声にこれは恐れることもなく、彼等の騒ぎにひるむこともない。

それと同じように、万軍のャハウェは

シオンの山とその丘の上で闘うために下って来る。

呼びかける鳥と同じように、万軍のャハウェは

エルサレムを守り、これを守りつつ救い出し、これを助けつつ解放する。」

 

 あなた達は立ち帰れ、

イスラエルの子等が反逆を深めているその方のもとへ。

その日には、人は銀の神像や金の神像を斥けるからだ。

それらの像はあなた達の手が、あなた達の為に造って罪を犯したのである。

 

 アッシリアは人間のものでない剣(神の剣)に倒れ、

人間のものでない剣がこれを食い尽くす。

これは剣の前から逃げ、この中の若い男達は苦役につく。

その中の岩も恐れのあまり転がり行き、君主達も怯えて軍旗を捨てる。

(※アッシリアの神、センナケリブの碑文でアシュール神が「大きな岩」と呼ばれている。他にも岩を神にたとえる。)

 

シオンに火を、自らエルサレムに炉を持つ

ャハウェの御告げ。

 

 

 

 

 【第32章】

 

 

 

 高貴な人

 

 見よ、正義によって一人の王が治め、高官達は公正によって支配する。

各々が風の避け所、嵐の逃れ場のように、

また砂漠にある水の流れ、荒れ果てた地にある大きな岩の陰のようになる。

見る者は目を頑に閉ざすことはせず、

聞く者は耳を傾けるであろう。

焦る者どもの心も知識を獲得し、どもる者達の舌も明瞭に早口で語るであろう。

もはや、愚か者が高貴な人と呼ばれることもなく、

ごろつきが上流の人と言われることもない。

 

 まことに、愚かな者は愚かなことを語り、

その心は不法を企んでは穢れたことを成し、

ャハウェに向かって錯乱したことを語り、飢えてる者の願いを無視し、

渇いている者に飲み物を与えない。

ごろつき、彼のやり方は悪質だ。

たとえ貧しい者が義しいことを申し立てても、

嘘を言って身分の低い者を滅ぼそうと、彼は奸策(かんさく)を弄するのだ。

しかし高貴な人は高貴なことを計画し、彼は高貴なことに堅く立つ。

 

 

 

 永遠の平穏と安心  (省略)

 

 

 【第33章】

 

 

 

 アッシリアへの処罰

 

 禍だ、お前自身は滅ぼされなかったのに、

滅ぼす者よ。アッシリアセンナケリブを指す)

人はお前を裏切らなかったのに、裏切る者よ。

お前が滅ぼすことを終える時、お前は滅ぼされ、

お前が裏切りを止める時、人はお前を裏切る。

 

ャハウェよ、我等を憐れんで下さい。

我等はあなたを待ち望みます。

朝毎に、我等の腕となり、苦しみの時に我等の救いとなって下さい。

騒ぎの声に諸々の民は逃げ、あなたが立ち上がると、諸々の国は散らされます。

お前達の分捕り物は、バッタが物を集めるように集められ、

いなごが群れるように人はそれに群がる。

 

 ャハウェが崇められ、まことに高きに住み、

シオンを公正と正義で満たす。

彼ャハウェはお前の時代にあって不動の方。

知恵と知識は救いの富であり、

ャハウェを畏れることこそ、彼ャハウェからの宝である。

 

見よ、彼等の勇士達エルサレムの人々を指す。)は通りで叫び、

平和の使者達は激しく泣く。

大路は荒れ果て、道行く者は途絶えた。

彼は契約を廃棄し、町々をいとい、人間を顧みなかった。

地は悲しみ、しおれ、レバノンは辱められて枯れ果てる。

シャロンは荒地のようになり、

(※カイサリアとヨッパの間にある平原。緑が豊かで花咲き乱れ、家畜の飼育に適した肥沃な土地。)

バシャンもカルメルも葉を振り落とす。

 

 「今、わたしは立ち上がる。」とャハウェは言われる。

 

「今、わたしは自らを高きに上げ、今、わたしはそびえ立つ。

お前達は枯れ草を孕み、藁を産む。

お前達の息は、お前達を焼き尽くす火だ。

諸々の民は焼かれて石灰となり、

刈り取られて火に燃やされる茨となる。

 

遠くの者達よ、わたしのしたことを聞け。

近くの者達よ、わたしの力を知れ。」

 

 

 

 シオンでの幸い

 

 罪人達はシオンで戦き、恐怖が不敬な者どもを捕えた。

「我等のうちの誰が焼き尽くす火のもとに留まり得ようか

 我等のうち誰が永久に燃える炉のもとに留まり得ようか。」

正義に歩む者や正直に語る者、

虐げによる利得を斥ける者、

手を振って賄賂を受け取らない者、

耳を塞いで流血について聞かない者、

また目を閉じて悪事を見ない者、

このような者は高い所に住み、岩の要害が彼の砦。

彼のパンは与えられ、彼の水は確保される。

 

 あなたの目は美しい王を見つめ、広々とした国を見る。

あなたの心は恐ろしかった事どもを想い起こす。

 

「数えた者は今何処、(かつてユダの捕虜の数を数えたアッシリアなどの敵。)

量った者は何処、(かつてユダの貢物を量ったアッシリアなどの敵。)

櫓を数えた者は何処。エルサレム防御の様子を偵察したアッシリアなどの敵。)

 

 あなたはもう見ることはない。

横柄な民を、聞き取りにくい言葉の民を。

誰も理解できないほど舌のどもる者を。

我等の祝祭の都、シオンを見つめよ。

 

あなたの目はエルサレムを見る。

安らかな居住地、移ることのない天幕を。

その杭は永久に抜かれることなく、その綱はどれも切られることがない。

しかもそこでは、ャハウェが我等にとって力強くあり、

諸々の流れ、川幅の広い諸々の川の流れる場所がある。

櫓(ろ)でこぐ船もそこを通らず、強大な船もそこを渡らない。

 

まことにャハウェは我等の裁き主

ャハウェは我等の立法者

ャハウェは我等の王

この方が我らを救う。

 

彼のともづなは解かれ、帆柱は基を固める者もなく、帆を張る者もない。

その時、おびただしい分捕り物は分けられ、

足なえさえも略奪物を略奪する。

住民は誰も「私は病んでいる。」とは言わず、

そこに住む民は赦される。