tekuteku-tekutekuの日記

聖書研究と陰謀論

『イザヤ書』7.

イザヤ書

 

 

【第20章】

 

エジプトとクシュへの徴

 

 アッシリアの王サルゴンが遣わしたタルタンがアシュドドに来て、

(※アッシリア軍の元帥を指す職名。)

アシュドドを攻めこれを攻め取った年に、

その時ャハウェがアモツの子イザヤによって語って言われるには、

「行って、粗布をあなたの腰から解き、あなたの履物をあなたの足から脱げ。」と。

彼はそのようにし、裸、素足で歩いた。

ャハウェは言われた。

「我が僕イザヤが、3年の間、エジプトに対する、またクシュに対する徴として、

また前兆として、裸、素足で歩いたように、

それと同じようにアッシリアの王はエジプトの捕虜を、

またクシュの捕囚民を若い者も年寄りも、裸、素足で連れ去る。

尻、エジプトの恥部はむき出しとされる。

人々は、自分達の頼みとしたクシュのために、

また自分達の誇りとしたエジプトのために狼狽し恥じ入る。

その日には、この海辺に住む者は言う。

『見よ、アッシリアの王の前から救ってもらおうと、助けを求めて逃げて来た、

その我等の拠り所がこの有り様だ。

我等はどのようにして救助されることが出来るのだ。』と。」

 

 

 

 

 【第21章】

 

 バベルの倒壊

 

 海の荒野に対する宣告。

ネゲブを通りすぎるつむじ風のように、

(※ユダ産地南方の乾燥地)

荒野からそれはやってくる。

恐ろしい地から、酷い幻が私に示された。

 

裏切る者が裏切り、また荒らす者が荒らす。

(※バベルの裏切り荒らす所業への罰が告げられる。)

エラムよ、上れ。 メディアよ、囲め。

すべての嘆きをわたしは終わらせる。」 

 

 それゆえ、私の両の腰はわななきに満ちた。

子を産む女の陣痛にも似た痛みが私を捕えた。

私は聞いて身をよじり、見て怯える。

我が心は惑い、恐怖のあまり私は震えた。

待ち望んだものであった黄昏時は、私にとってもはや恐怖でしかなくなった。

 

「食卓を整え、座席を並べ、食らい、かつ飲め。」

「立ち上がれ、司達。盾に油を塗れ。」

 

 まことに、私に主はこう言われた。

「さあ、監視人を立たせ、その見た所を告げさせよ。

彼は2頭立ての軍馬を操る騎兵や、ろばに乗った騎兵、

またらくだに乗った騎兵を見たならば、よくよく注意を払わねばならない。」

すると見張りが叫んだ。

「主よ、私は日がな一日、監視櫓(やぐら)の上に立ち、

夜もすがら、私の見張り所に立ち尽くしております。

これをご覧下さい。2頭立ての軍馬を操る騎手がやって来ます。

彼は声を上げて言っております。

『倒れた、倒れた、バベルが。その神々の総ての彫像は地に打ち砕かれた』と。」

 

 わが踏みにじられたもの、わが打ち場の子よ。

私はイスラエルの神、万軍のャハウェから聞いたことを、あなた達に告げたのだ。

 

 

 

 ドマへの預言

 

 ドマに対する宣告。

(※ユダ山地のドマでなく、エドム領にあった地名か?)

セイルからわたしに叫ぶ者がいる。

(※死海南東の山地でエドム人が住んでいた。)

「番人よ、夜の何時か。番人よ、夜の何時か。」

番人は言った。

「朝が来、また夜が来る。尋ねたければ、尋ねなさい。

もう一度来なさい。」

 

 

 

 ディダンとケダルの苦難

 

 アラビアに対する宣告。

あなた達はアラビアの林に宿らねばならない。

ディダン人の隊商よ、渇いている者を迎え、あなた達は水を持ってきてやれ。

テマの地の住民達よ、

(※北西アラビアのオアシス。交易路の交差点として隊商宿が多かった。)

逃れて来た者には彼用のパンをもって相対せ。

彼等は諸々の剣から、抜き身の剣から

あるいは張りつめられた弓から、激しい戦いから、

逃れて来たのだから。

 

 まことに主が私に、こう言われた。

「雇い人の年期と同じく、一年のうちにケダルのすべての栄光は衰え果てる。

ケダル人の勇士達の残した弓の数はわずかとなる。」と。

(※ィシュマエル族に属する北アラビアの遊牧民。闘争的で、沃地民族の脅威の的であった。)

 まことに、イスラエルの神ャハウェが告げられたのだ。

 

 

 

 

 【第22章】

 

 償われることのない罪

 

 幻の谷に対する宣告。

あなた達はみな屋根に上って、一体どうしたのだ。

叫喚に満ちた騒々しい町よ。

高ぶった都よ。

あなたの中の殺された者達は、

剣で殺されたのでもなく、戦争で死んだのでもない。

あなたの指揮官達はこぞって逃げ、弓も引かず捕えられた。

あなたの中の見つけられた者はみな、遠くに逃げ去る前にこぞって捕えられた。

 

 それゆえ私は言う。

「私から目をそらしてくれ。私は涙を流して激しく泣きたいのだ。

我が民の娘の破滅のことで、私を慰めよなどと人に強いないでほしい。」

なぜなら、恐慌と蹂躙(じゅうりん)と混乱の日は、

主なる万軍のャハウェのものだからだ。

幻の谷では城壁の崩壊。

山に向かっては助けを求める絶叫。

エラムは矢筒を背負い、騎兵と兵隊と軍馬を引き連れ、キルは楯を露わにした。

(※キルは、アラム人の郷土。エラムと共にアッシリア軍に加わってユダを攻めた。)

あなたの最も美しい谷間は騎兵で満ち、軍馬は城門に立ち並んだ。

 

 こうして主はユダの覆いを取り除かれた。

その日には、あなたは※林の宮殿の武器を見やり、

(※レバノンの森林から取られた杉材でできたソロモン以来の宮殿のこと。)

あなた達はダビデの町の破れの数多いのを見て、下の池の水を集めた。

あなた達はまた、エルサレムの家々を数え、その家々を壊して城壁を堅固にした。

更にはまた、2重の城壁の間に貯水池を造って、古い池の水を引いた。

しかしあなた達は、事を運ぶ方を仰ぎ見ず、

昔から事を計る方に目も留めなかった。

 

 その日、主なる万軍のャハウェは、

泣き悲しみ、頭を丸め、粗布をまとうことを布告されたのに、

見よ、喜悦の歓楽、

牛の殺戮に羊の屠り、肉食に飲酒。

「食らい、かつ飲もう。俺達は明日死ぬのだから。」

 

 そこで万軍のャハウェは、私の耳に自らを顕された。

「お前達が死ぬまでは、この罪はお前達から決して償われることがない。」

と主なる万軍のャハウェは言われたのだ。

 

 

 

 シュブナとエルヤキム

 

 主なる万軍のャハウェはこう言われた。

「さあ、宮廷を司る、この執事シュブナのもとに行け。」

(※外国人ないし、成りあがり者と思われる。)

あなたはあなたのためにここに墓を掘ったが、あなたにとって何がここにあり、

あなたにとって誰がここにいるというのだ。

高い所に自分の墓を掘り、岩に自分の住まいを刻む者よ。

見よ、ャハウェはあなたを遠くに放り捨てられる。

勇者よ、ャハウェはあなたをわしづかみにし、

あなたを丸く糸玉とし、両方の側に広がった地へと、

まりのように投げ捨てられるのだ。

そこであなたは死ぬ。

そこであなたの誇る車も。

あなたの主人の家の恥さらしよ。

わたしはあなたを、あなたの職から放逐し、

あなたの地位から引き降ろす。

 

 その日になれば、わたしはわが僕ヒルキヤの子エルヤキムを召し、

(※ヒゼキヤ王時代のユダの宮廷長。)

あなたの長服を彼に着せ、あなたの飾り帯を彼に締め、

あなたの権力を彼の手に与える。

彼はエルサレムの住民にとって、またユダの家にとって父となる。

 

 わたしはまた、ダビデの家の鍵を彼の肩に置く。

彼が開けば閉じる者はなく、彼が閉じれば開く者はない。

わたしは彼を一本の釘として、堅固な箇所に打ちつける。

彼は彼の父の家にとって栄光の座となる。

 

 人々が彼の上に掛けるのは、彼の父の家のすべての栄光、

すなわち末裔後胤(まつえいこういん)、総ての小さい器、

容器から総ての器物に至るまで。

 

 その日には、万軍のャハウェの御告げ。

堅固な箇所に打ち付けられた一本の釘は、取り払われ、折られて落ち、

その上に掛かっていた荷は取り壊される。ャハウェが語られたのだ。

(※栄光の座に上ったエルヤキムの家も没落するとの付言。)