tekuteku-tekutekuの日記

聖書研究と陰謀論

エゼキエル書 13.

エゼキエル書

 

 

 

 

 第17章

 

 

 

 二羽の大鷲と葡萄の木

 

 ャハウェの言葉が私に臨んで言った。

 

「人の子よ、イスラエルの家に謎をかけ、譬えを語れ。

あなたは言わなければならない、主ャハウェがこう言ったと。

 

 『両翼は大きく、尾羽は長く、羽毛に満ち、

色鮮やかな※①大鷲レバノンにやって来た。

彼は香栢(こうはく・レバノン杉のこと)の梢を取り去り、

その新芽を啄(ついば)み、

商業の国に運び込み、商人達の町に据えた。

また、その地の種を取り、種蒔きの畑に蒔いた。

豊富な水辺に、柔らかな地にそれを据えた。

それは芽生え、丈が低く繁茂する葡萄の木になった。

 

 上枝を(*大鷲)に向け、根がその下に張るはずであった。

事実、それは葡萄の木となり、太枝を出し、大枝を伸ばした。

だが、両翼は大きく、羽毛豊かな、※②もう一羽の大鷲がいた。

すると、その葡萄の木はその根を彼に転じた。

彼から水を得ようとして、その苗床から、彼に向かって上枝を伸ばした。

よい畑、豊かな水辺に植えられたそれは、根を張り、

実をつけて、立派な葡萄の木になるはずであったが。』

 

 言え、主ャハウェがこう言ったと。

 

 『この葡萄の木は成功するだろうか。

※③彼がその根を引き抜き、その実を摘み取らないか。

その芽生えた若葉はすべて枯れてしまわないか。

この葡萄の木を根ごと引き抜くのに、強腕や大軍による必要はない。

見よ、植えられたからといって、この葡萄の木は成功するだろうか。

※④東風がそれに触れる時、それは枯れ果ててしまわないか。

見栄えた苗床で、それは枯れてしまう。』」

 

 

 

❖補足文

※①大鷲カルデア。12章23節参照。

※②もう一羽の大鷲…原文「一つ/一羽の」。70人訳他「別の」。この寓喩では最初の大鷲がバビロニアを、このもう一羽がエジプトを暗示し、前者から後者に身を翻したユダ王国の最後の王、ゼデキヤが葡萄の木によって寓喩される。

※③彼…最初の大鷲を指すと思われる。

※④東風パレスチナでは、季節により東から熱風が吹く。ここではバビロニアの比喩。)

 

 

 

 

 バベルの王とファラオ

 

 ャハウェの言葉が私に臨んで言った。

 

 「さあ、反逆の家に言え、これらが何のことか、

お前達は知らないのかと。

 

 彼等に言え、

 

 『見よ、バベルの王がエルサレムにやって来て、

その王とその高官達を捕え、彼のもと、※⑤バベルへと連行して行った。

彼は※⑥王族の末裔を捕え、彼と契約を結び、誓約関係に入らせた。

また、この地の有力者達を捕えた。

それはこの国がこの契約を守り続けて、

蜂起することのない従属国となるためであった。

ところが、(*ゼデキヤ)はバベルの王に謀反を起こし、

馬と大軍を援軍として送ってくれるようにと、エジプトに使者を派遣した。

果たして、このようなことをする者が成功するだろうか。

自分を救えるだろうか。契約を破って、自分を救えるか。』

 

 わたしにかけて言うが、とは主ャハウェの御告げ。

 

 『バベルの王との誓約を軽んじ、彼との契約を破ったがゆえに、

彼は自分をユダの王位に就けたバベルの王の居所で、

バベルの只中で、死ぬであろう。

土塁を盛り上げ、包囲壁を築いて、※⑦多数の生命を断とうとする戦争において、

ファラオが大軍隊と多くの召集軍をもって※⑧彼に働きかけることはないであろう。

彼は誓約を軽んじ、契約を破ったのである。

なんと、彼は約束しながら、これらすべてを行った。

彼は自分を救えない。』

 

 それゆえ、主ャハウェはこう言った。

 

 『わたしにかけて言うが、彼が軽んじたわが誓約、

彼が破ったわが契約、わたしはこれを彼の頭上に返す。

わたしは彼の上に網を広げ、彼はわが狩網に捕らえられる。

わたしは彼をバベルに連れてゆき、彼がわたしにはたらいた不実のゆえに、

そこで彼に審きを行う。

彼の全部隊の中で、逃れた者はすべて剣に倒れ、

残った者はあらゆる方角に散らされる。

こうして、お前達は知るであろう。

わたし、ャハウェがこれらのことを語ったのだと。』

 

 

 

 

 ❖補足文

(※⑤バベルへと連行して行った。…いわゆる第一回、バビロニア捕囚。

※⑥王族の末裔を捕え…あるいは「種」もしくは「子孫」。ゼデキヤのこと、<エレミヤ書37:1参照>。彼については12:11以下でもその末路が預言されていた。

※⑦多数の生命を断とうとする戦争…こうした戦法はアッシリアバビロニアのそれ。

※⑧彼に働きかけることはない…ファラオはゼデキヤを援けに来ないということ。バベルの王ならば、これと戦うことはないということ。「彼に働きかける」とは、敵意や報復の行為、7:27他でも、逆に友誼溢れる行為、20:44でもありうる。)

 

 

 

 立派な香栢

 

 主ャハウェはこう言った。

 

 「わたしは高い香栢の梢を取り上げ、これを植えよう。

わたしはその柔らかな新芽を啄み、高く聳え立つ山に※⑨植え込もう

イスラエルの高い山に植え込めば、それは枝を伸ばし、

実をつけ、立派な香栢になるであろう。

その下には、あらゆる小鳥が宿り、

翼を持つものはすべてその上枝の陰に宿るであろう。

こうして、野のあらゆる木々は知るであろう。

わたしャハウェが高い木を低くし、低い木を高くし、

潤いのある木を枯らし、枯れ木に芽生えさせたのだと。

わたしャハウェがこれを語ったのである。

わたしがこれを実行する。」

 

 

 

 

❖補足文

(※⑨植え込もう…3-4節を受け、バビロニアに連れ去られたダビデ王家の末裔が再び回復すること。一種の救済預言。34:23ー24,37:24ー25参照。高く聳え立つ山は、エルサレムを暗示。)