tekuteku-tekutekuの日記

聖書研究と陰謀論

『イザヤ書』8.

イザヤ書

 

 

 

 【第23章】

 

 フェニキアの諸都市への没落の預言

 

 ッロへの宣告。

泣き叫べ、タルシシュの船よ。

ッロが荒らされて家がなくなったと、

キッティムの地からの帰路、彼等に示されたのだ。

 

(※タルシシュは、ッロ等パレスティナの町々と交易のあった

フェニキア系の地中海の島国。銀や鉛といった鉱物を輸送する船団で名高い。)

(✤キプロス島ないしそこに住む海洋民族のこと)

 

 黙せ、海辺に住む者達よ。

海を渡るシドン(※ッロの北方・フェニキアの港町)

の商人があなたを豊かに満たしていた。

大海原で、シホル(ナイル河の支流)の穀物

ナイル河の刈入れが彼女、シドンの収穫であり、彼女は諸国の商人となっていた。

 

「恥よ、シドン」と海は言う。

その海の砦はこう言っている。

「私は産みの苦しみをしたこともなく、生んだこともなく、

若者を育てたこともなく、乙女を養ったこともない。」

 

 ッロの噂のような噂がエジプトにもたらされたなら、

人々は悶え苦しむだろう。

タルシシュへと渡り、泣き叫べ。

海辺に住む者達よ。

これがあなた達の勝ち誇った町なのか。

この町の起こりは古の時に遡り、

その足がこれを遠くから運んで来て住み着いたのに。

誰がこのことを計ったのか、冠を被せられたッロのために。

 

 その商人は君侯のごとく、

その貿易業者は地の貴ばれた者であったのに。

万軍のャハウェがこれを計ったのだ。

総ての誉れの威光を穢し、地の貴ばれた者をみな卑しめるために。

 

 タルシシュの娘よ、

ナイルのようにあなたの地を進め。

もはや波止場はない。

彼ャハウェはその手を海の上に伸ばし、諸王国を震えさせた。

ャハウェはカナンについて命令を下し、その諸々の砦を壊された。

そして言われた。

「あなたは二度と再び勝ち誇ってはならない。

虐げられた処女、シドンの娘よ。

立ってキッティムに渡れ。

そこでもあなたに休みはない。」と。

 

 見よ、カルデア人の地を。

(※南西メソポタミアの東方アラム系の諸部族。正確ではないが、旧約はカルデア人バビロニア人と同義に用いる。)

これはもはや存在しない民である。

アッシリア人がこれを荒野の獣の住む地としたのだ。

彼等は櫓を立て、その諸々の宮殿を略奪し、これを廃墟に変えた。

 

 泣き叫べ、タルシシュの船よ。

あなた達の砦は荒らされたからだ。

その日になると、ッロは一人の王の治世で70年の間忘れられるであろう。

70年経ってッロは娼婦の歌のようになる。

「竪琴を取り町を廻れ、忘れられた娼婦よ。

うまく弾け、たくさん歌え。

思い出してもらうために。」

 

 70年経つと、ャハウェはッロを顧み、ッロは再びその娼婦の値を取り戻し、

土地の表にある地の総ての国々と

淫行を行うであろう。

(※海洋貿易を再開するという意味。)

その儲け、娼婦の値はャハウェのために聖別され、

それは積み立てられることもなく、貯えられることもない。

まことにその儲けは、ャハウェの前に住む者達のものとなり、

彼等は飽きるまで食べ立派な物を着るようになろう。

 

 

 

 

 【第24章】

 

 

 

 大地の荒廃

 

 見よ、ャハウェは地を空しくし、

これを荒廃に帰し、その面をゆがめ、

そこに住む者達を散らされる。

こうして民は祭司と、奴隷はその主人と、

女奴隷はその女主人と、

買う者は売る者と、貸す者は借りる者と、

債権者はその債務者と等しくなる。

 

 地は全く空しくされ、ことごとく掠め取られる。

まことにャハウェがこの言葉を語られたのだ。

地は悲しみかつ衰え、大地は萎れかつ衰える。

天も地と共に萎れる。

地はそこに住む者達のために穢された。

彼等が律法を犯し、定めにもとり永久の契約を破ったからだ。

 

 それゆえ呪いは地を食らい、

そこに住む者達は罰を受ける。

それゆえ地に住む者達は弱り果て、わずかの人のみが残される。

 

 

 

 恐怖・歓呼・裏切り

 

 新しい葡萄酒は嘆き、葡萄の木は萎れ、

心楽しむ者もみな呻く。

タンバリンの楽の音は止み、歓声を上げる者達の騒ぎも終わり、

竪琴の楽の音もまた止んだ。

歌いながら葡萄酒を飲むこともなく、強い酒はこれを飲む者どもに苦い。

うつろな町は壊され、総ての家は閉ざされて入ることが出来ない。

 

 巷には葡萄酒をめぐる叫び声、総ての喜びは黄昏を迎え、

地の楽しみ事は消え失せた。

町中に残されているのは恐怖。

城門は打ち壊されて荒れ廃れる。

まことにそれは、地のただ中諸々の民の間で、

オリーブの枝を切り落とした時のように、

葡萄の収穫が終わった後の取り残しの実のようになる。

 

 彼の者達(※残りの少数の者達)はしかしながら、声を上げて喜び、

ャハウェの威光のゆえに人々は海の向こうから歓呼の声を上げる。

それゆえ彼等は、火の国々ではャハウェを、

(※光り出る東の国々と解される。)

海の島々でもイスラエルの神、ャハウェの名を讃える。

(※西の地中海の国々と解される。)

地の果てから我等は誉め歌を聞いた。

「義しい者に誉れあれ。」と。

しかし私は言った。

「私は駄目だ。私は駄目だ。

ああ私は悲しい。裏切る者どもが裏切った。

裏切りだ、裏切る者どもが裏切った。」と。

 

 地に住む者よ、

お前の上に恐れと落とし穴と罠。

恐れの叫びから逃げる者が落とし穴に陥り、

落とし穴から這い上がった者が罠にかかる。

 

 

 

 天変地異

 

 まことに高き所の窓は開かれ、

地の基は揺れ動く。

その地は裂けに裂け、地は破れに破れ、

地はよろめきによろめく。

地は酔いどれのようにゆらゆらと揺れ、

仮小屋のように震われる。

その背きはその上に重く、それは倒れて再び起き上がることがない。

その日になると、ャハウェは罰する。

高き所では高き所の軍勢を、

(※この軍勢はサタンの軍勢を意味する。)

また大地の上では大地の王達を。

彼等は囚人が洞穴に集められるように集められ、

獄屋に閉じ込められ、そして多くの日後に罰せられる。

 

 こうして月は恥をかき、太陽は辱められる。

まことに万軍のャハウェは、シオンの山とエルサレムで王となり、

栄光がその長老達の前に輝く。

 

 

 

 

 【第25章】

 

 

 

 弱者の砦

 

 ャハウェよ、あなたは神。

私はあなたを崇め、あなたの名を誉め称えます。

まことに、あなたは遠い昔から不思議な計画を、

堅く誠をもって成し遂げられました。

 

 まことにあなたはこの町を石ころの山に、

防備ある都を廃墟にされました。

他国人の宮殿は町から失せ、永久に建てられることはありません。

それゆえ強い民があなたを讃え、

荒ぶる諸国の都があなたを恐れます。

 

 まことにあなたは弱弱しい者の砦。

貧しい者の悩みの時の砦。

嵐からの避け所、暑さをしのぐ陰となられました。

まことに荒ぶる者どもの息は壁に当たる嵐のようなものです。

砂漠の暑さのように、あなたは他国人の騒ぎを押さえ、

密雲の陰の暑さが荒ぶる者の勝ち歌を鎮めます。

 

 

 

 諸国民救済の宴 (省略)

 神を待ち望む   (省略)

 

 甦(よみがえ)り

 

 あなたはこの国民(※ユダの民を指す)を増し加えられました。

ャハウェよ、あなたはこの国民を増し加え、栄光を現し、

その地の境をことごとく広げられました。

ャハウェよ、悩みの時に彼等はあなたを求め、苦し気に囁きました。

あなたが彼等を懲らしめたからです。

子を産む時の近づいた妊婦が苦しみのあまり悶え叫ぶように。

ャハウェよ、我等もあなたの前にそのようでした。

我等は孕み、悶えましたが、まるで我等は風を産んだようなものでした。

我等は地に栄をもたらさず、地に住む子等はもう落ちることがないのです。

あなたの死者達は生き返り、あなたの屍は甦ります。

覚めよ、そして喜べ、塵に住む者よ。

地は亡霊達を打ち伏せますが、まことにあなたの露は光の露です。

 

 

 

 レビヤタンと竜への刑罰

 

 さあわが民よ、あなたの部屋に入り、

あなたの後ろの戸を閉じよ。

憤りの過ぎ去るまで、しばしの間隠れよ。

まことに見よ、ャハウェはご自分の場所から出で来たり。

その地に住む咎を罰せられる。

その地はそこに流された血を露わにし、

そこで殺された者達をもはや覆うことをしない。