tekuteku-tekutekuの日記

聖書研究と陰謀論

死海文書『戦いの書』 4.

 

死海文書「クムラン宗団・エッセネ派」とキリスト教

 

 

 『戦いの書』

 

 

  【Ⅴ】

 

 

 全集団の長の楯には、彼の名とイスラエル・レビ・アロンの名と、系図によるイスラエルの12支族の名と、支族長12人の名とを書く。

 

 

 ー彼等の名軍隊の人員が、前線を完成させるほどに揃った時の、

  戦いの部隊構成に関する規則。ー

 

 

 千人に達すれば陣列は完成し、一陣列には、一人一人の持場の規則によって編成された、前方の7編隊が所属する。彼等はみな、鏡のように磨かれた青銅の楯を持つ。この楯は、鎖緑細工と、精錬された金・銀・青銅・宝石・色とりどりの石で精巧に造られた組合せ模様とに囲まれた、巧みな工人の作である。この楯の長さは2キュビト半、幅は1キュビト半。

 

 また彼等は手に槍と剣を持つ。槍の長さは7キュビトで、そのうち、留金と刃が半キュビト。留金には、精錬された金・銀・青銅に鎖縁細工ふうの彫刻をした輪が3本、精巧な模様で造られ、この模様は輪の両端に、宝石・色とりどりの石を囲んで組み合わされ、巧みな工人の作である。◯留金は、輪と輪の間が精巧な柱のように刻まれる。

 

 刃は巧みな工人に造られた白光りする鉄で、純金の穂の模様が刃の真中を切先に向かって延びて行く。また剣は巧みな工人に造られた、炉で練られて鏡のように白くされた純鉄である。そして純金の穂の形がその両側に組み合わされ、各面に2本ずつの溝が、切先に向かって真っすぐ付けられる。

剣の長さは1キュビト半、幅は指4本、鞘の幅は親指4本、鞘までの長さは掌4つ、そして鞘は端から端まで掌5つの長さとする。剣の柄は精選された角で、金・銀・宝石の色とりどりな装飾を付けた精巧な作である。

 

 また、祭司達とレビ人達と「規律の人」すべてが立つ時、彼等は7つの陣列を前後に並べて配置する。前線と前線の間にはおよそ30◯キュビトの間隔を置き、そこに歩兵達が立つ。

 

 

 

 

 【Ⅵ】

 

 

 7度攻撃してその位置に引き返す。彼等に続いて3部隊の歩兵が出撃して、両陣の間に立つ。最初の部隊は、敵の陣列に、戦いの投槍を7本投げ込む。この投槍の刃には「神の力による槍の閃き」と書き、第2の部隊の投矢には「神の怒りにより撃たれる者を倒す血の火矢」と書き、第3の部隊の投槍には「神の審きにより、悪の故に撃たれる者を食いつくす刀の陥」と書く。これ等の者はみな、7度攻撃してその位置に引き返す。

 

 彼等に続いて2部隊の兵が出撃し、両陣の間に立つ。最初の部隊は槍と楯を取り、第2の部隊は楯と剣を取って、神の審きにより撃たれる者共を倒し、すべての空しき民の邪悪に報復するため、神の力によって敵の陣列を屈服させる。かくて王国はイスラエルの神のものとなり、彼はその民の聖徒達によって勝を得るのである。

 

 また更に7編隊の騎兵が陣列の右と左に立つ。彼等の陣列は両側に立つ。即ち一方に騎兵700、他方に700。騎兵200が歩兵の陣列の千人と共に出撃する。同様にして彼等は陣営の各側面に立つ。その総数は4600。

また陣列の「規律の人」の乗用馬は1400、即ち一陣列につき50頭ずつで、騎兵と「規律の人」の乗用馬との合計は6000、即ち各支族につき500ずつである。

 

 歩兵と共に戦いに出る乗用馬はみな、雄馬で、足軽く、しなやかで息長く年齢の基準に合い、戦闘に訓練され、物音にも物の姿にも慣らされた馬である。

またこれに乗る者は乗馬の訓練を受けた勇士で、年齢の基準は30歳から45歳まで、また「規律の騎手」は40歳から50歳までとする。

これらの者と乗用馬とは鎧と頭および脚の蔽い(おおい)を着け、円い盾と長さ8キュビトの槍と○○弓と矢と戦いの投槍とを手に取る。こうして彼等はみな○○に準備され、○○その罪故に撃たれる者共の血を流すために……。

 

 

 

 

 【Ⅶ】 

 

 

 そして「規律の人」は40歳から50歳までとする。また陣営を規律づける者達は4、50歳から5、60歳までとする。指揮者達もまた40歳から50歳までとする。

撃たれた者の着物を剝ぐ者、品物を分捕る者、地を清める者、荷を守る者、食糧を準備する者はみな、25歳から30歳までとする。

 

 また彼等が戦いに出るためエルサレムを出たら、少年、若者や女子は誰も彼等が帰還するまでその陣営に入ってはならない。

びっこやめくらや怪我人や身体に不治の欠陥がある者や、身体が汚れに冒されている者、これらはみな一緒に戦いに出てはならない。彼等はみな志願兵で、霊肉共に完全で、報復の日のために備えができる者でなければならない。

戦いの日に涙が潔くない者は誰も彼等と共に戦いに赴いてはならない。

聖なるみ使い達が彼等の軍勢と一緒にい給うからである。

 

 彼等の全陣営と便所の間には、約1200キュビトの間隔を置き、彼等の全陣営の周囲には、悪い恥ずべき物が何も見えないようにしなけらばならない。

 

 敵に相対する戦いの陣列を、陣列と陣列とが相対するように配列したら、中央の門からアロンの子等の7人の祭司が両陣の間に出る。彼等は白い麻衣と亜麻布の下服と亜麻布の下ばきを着、青紫と赤紫と緋の亜麻の◯糸で巧みに造られた、色とりどりの飾りのある、亜麻布の帯を締め、頭には頭飾りの頭巾を被る。戦いの衣であるから、これらを聖所へ入れてはならない。

 

 祭司の一人が、陣営の全兵士の前を巡回して、戦いに望む彼等の手を強め、他の6人の祭司は、手に呼集のラッパと記念のラッパと喚声のラッパと追撃のラッパと集結のラッパとを持つ。

祭司達が両陣の間に出る時は、それぞれ牡羊の角笛を手にした7人のレビ人が一緒に出る。これらの祭司達とレビ人達との前を、レビ人から選ばれた3人の指揮者が進む。祭司達が呼集と記念との2本のラッパを吹くと、戦いの門が50の楯に対して開かれて、第一の門から50人の歩兵が出、第二の門から50人が出、これらと共にレビ人の指揮者達が出る。各陣列の兵は以下の各規律に従って出撃する。祭司達が呼集のラッパを吹くと2部隊の歩兵が門から出て、両陣列の間に立ち、……