tekuteku-tekutekuの日記

聖書研究と陰謀論

エゼキエル書 26.

エゼキエル書

 

 

 

 

 第38章

 

 

 

 マゴグのゴグ

 

 ヤハウェの言葉が私に臨んで言った。

 

 

 「人の子よ、※①ゴグに顔を向けよ、マゴグの地に。

メシェクとトゥバルの頭である指導者に。

彼に向かって預言せよ。

あなたは言わなければならない、主ヤハウェはこう言ったと。

 

 

 『見よ、わたしはメシェクとトゥバルの頭である指導者ゴグに立ち向かう。

わたしはお前を向き直らせ、お前の顎に鍵をかける。

そして、わたしはお前とお前の全軍、馬と騎士達を連れ出す。

全て完全武装した者達を、多くの召集軍を、

大楯と小楯を、全て剣を掴む者達を。

ペルシャ※②クシュ、プトが彼等と共にある。

彼等は皆、楯と兜。

※③ゴメルとその全部隊、

最北のベト・トガルマとその全部隊など、

多くの民がお前と共にある。

 

 整えよ、自らを整えよ。

お前も、お前のところに召集されるお前の全召集軍も。

お前は彼等の見張りにならなければならない。

 

 多くの日を経てから、お前は召喚されるであろう。

幾年も経た後に、剣から立ち直った地に、

多くの民の中からイスラエルの民が集められた地に、

イスラエルの山々の上に、お前は侵入するであろう。

そこは永らく廃墟となっていたが、

その国民は数々の民の中から導き出されて、

今や彼等はすべて安穏と暮らしている。

お前は嵐のように上って来て、その地を覆う雲のようになるであろう。

お前とお前の全部隊、

またお前と共にある多くの民は。』

 

 

 また、あなたは言わなければならない、主ヤハウェはこう言ったと。

 

 『その日、お前の心に一案が浮かび、お前は悪の企てを立てる。

お前は言うであろう、

 

 「解放された国に上り、静かな者達、

安穏として暮らす者達の所に侵入しよう。

彼等は皆、城壁なしに暮らしており、彼等に閂(かんぬき)も門戸もない。」と。

 

それは、分捕りものを分捕り、略奪品を略奪するため、

今は人が住むようになった廃墟に、

諸国民の中から集められ、家畜と持ち物を得て、

※④この地の臍(へそ)に住む民に、お前の手を向け直すためである。

 

 ※⑤シェバとデダン、タルシシュの交易商達、

またその若獅子達はお前に言うであろう。

 

 「お前がやって来たのは分捕りものを分捕るためか。

お前が召集軍を招集したのは略奪品を略奪するためか。

銀と金を運び去るためか、家畜と持ち物を奪い取るためか、

大量の分捕り物を分捕るためか。」と。

 

 

 それゆえ、人の子よ、預言せよ。

ゴグに言わなければならない、主ヤハウェはこう言ったと。

 

 

 『その日、わが民イスラエルが安穏として暮らすさなか、

お前は自らを奮い立たせないであろうか。

最北の自分の場所からお前はやって来る、お前と共に多くの民も。

彼等はすべて馬に乗る者達、大召集、大軍隊である。

お前はわが民イスラエルに向かって、地を覆う雲のように上って来る。

それは終わりの日々に起こるであろう。

 

 わたしがお前をわが地に向かって来させるのだ。

それは、ゴグよ、わたしが諸国民の眼前で、

お前を通して自らを聖なるものとして現す時、

彼等がわたしを知るようになるためである。』

 

 

 また、あなたは言わなければならない、主ヤハウェはこう言ったと。

 

 『お前こそは、遠い日々、

わたしがわが僕達、

イスラエル預言者達に通して語った人物である。

 

 かの日々、(彼等は)かの日々、

お前を彼等に向かって侵入させるために、預言したのである。

 

 その日、ゴグがイスラエルの土地に侵入する日、

わが憤怒がわが怒りの中に燃え上がる。

わが妬みとわが憤りの火をもってわたしは語った。

 

 必ずや、その日、イスラエルの土地には大地震が起こる。

海の魚、空の鳥、野の獣、大地を這うあらゆる這うもの、

また大地の面にいるあらゆる人間は、

わが前に震え、山々は崩壊し、岩塊は崩れ落ち、

城壁も全て地に崩れ落ちるであろう。

 

 わたしはゴグに対し、わが山々の全てに剣を呼ぶ。

人の剣はそれぞれ互いに立ち向かうであろう。

わたしはまた剣と血をもって彼を審く。

豪雨と雹、火と硫黄、わたしは彼と彼の全部隊の上に、

また彼と共にいる多くの民の上に、雨を降らせる。

 

 多くの国民の眼前で、わたしは自らの偉大さを示し、

自らを聖なるものとして現し、わたし自身を知らせる。

こうして彼等は知るであろう、わたしがヤハウェであると。』

 

 

 

 

 

❖補足文

※①ゴグに顔を向けよ、マゴグの地に、メシェクとトゥバルの頭である指導者に。

…以下の預言は、ゴグとその軍隊が再建されたイスラエルを襲撃するが(38章2-9)、ヤハウェに討たれてイスラエルの山々に斃れ(39章1-5)、野獣猛禽の餌食になる(39章17-20)という内容。

ゴグという名はリュディア王ギュゲス(前7世紀半ば、ヘロドトス『歴史』1章8-14)に通じるか。

マゴグの地には、原文エレツ・ハ・マゴグをアルツァー・マゴグと読み替える。

メシェクとトゥバルは、いずれもキリキアの地域のこと。

※②クシュ、プト…クシュは、南エジプトないしエチオピア

         プトは、リビア方面の民。

※③ゴメルとその~ベト・トガルマ…ゴメルは、キンメリア。

                 ベト・トガルマは、東アナトリアないし、

                 ウラルトゥ地方の国。

※④この地の臍に住む民…ユダとイスラエルの地の中心、もしくは地上の中心としてのエルサレム

※⑤シェバとデダン、タルシシュ…シェバは南アラビアのサバ。デダンは、アカバ湾の南東、アラビア半島の北西部の地域。

タルシシュは、地中海の海岸国もしくは島国、カルタゴか。)

 

 

 

 

 

 第39章

 

 

 

 あなたは、人の子よ、ゴグに向かって預言せよ。

あなたは言わなければならない、主ヤハウェはこう言ったと。

 

『メシェクとトゥバルの頭である指導者ゴグよ、

見よ、わたしはお前に立ち向かう。

わたしはお前を向き直らせ、お前を案内する。

お前を最北から上らせ、イスラエルの山々に導き入れる。

そしてわたしは、

お前の左手からお前の弓を叩き折り、右手からお前の矢を奪い落す。

イスラエルの山々で、お前とお前の全部隊、

またお前と共にいる多くの民は斃れるであろう。

わたしはお前をあらゆる翼の猛禽の野の獣の餌食として与える。

お前は野の面に斃れる。

 

 

 わたしが語ったからには。

 わたしはマゴグと島々に安穏として暮らす者達の中に火を放つ。

こうして、彼等は知るであろう、わたしがヤハウェであると。

 

 わたしは聖なるわが名をわが民イスラエルの只中に知らせ、

もはや二度と聖なるわが名を冒涜させることはない。

こうして、諸国民は知るであろう、

わたしがヤハウェイスラエルの聖者であると。

 

 見よ、それはやって来る。

それは起こる。

それは、わたしが語った日なのだから。

 

 イスラエルの町々に住む者達は出て来て、火を焚きつけ、

武具を、小楯と大楯を、弓矢を、棍棒と投げ槍を燃やす。

7年間、それらをもって火を焚くであろう。

彼等が野から薪を運ぶこともなく、林から焚木を集めることもない。

なぜなら、彼等は武具をもって火を焚くからである。

彼等は彼等の分捕り物を分捕り、彼等の略奪品を略奪するであろう。

 

 その日、

わたしはイスラエルの中で名のある場所を墓としてゴグに与える。

海の東、※⑥巡行者の谷を。

その谷は巡行者達を遮るであろう。

彼等はゴグと彼の全群勢をそこに葬り、そこをゴグの群勢の谷と呼ぶであろう。

イスラエルの家が彼等をそこに葬るのは、

※⑦7か月間かけてこの地を浄めるためである。

この地の民はこぞって葬りに参加する。

 

 わたしが栄光をあらわす日、

それは彼等にとって名声となるであろう。

 

 

 彼等(イスラエルの人々)は、

この地を浄めるために日常的にこの地を行き巡る者達、

巡行者達、そして地の面に残された者を葬る者達を選任するであろう。

彼等は7か月間の終わりまでに調べ尽くすであろう。

行き巡る者達はこの地を行き巡り、それぞれ人骨を見れば、

葬る者達がゴグの群勢の谷にこれを葬るまで、その傍らに標石を建てておくであろう。

こうして、一つの町の名は※⑧ハモナとなり、彼等はこの地を浄めるであろう。』

 

 

 

 あなたは、人の子よ、

あらゆる翼の猛禽と野のあらゆる獣に言え。

ヤハウェはこう言ったと。

 

 『集まって来い、わが供犠のもとに周囲から集え。

わたしはイスラエルの山々で、お前達のために多大な供犠を屠ったからである。

お前達は肉を食らい、血を飲むがよい。

お前達は勇士等の肉を食らい、地の指導者達の血を飲むがよい。

雄羊、若雄羊、雄山羊、雄牛のそれのように。

それらは※⑨バシャンの肥えた家畜である。

 

わたしがお前達のために屠ったわが供犠の中から、

お前達は満足するまで脂を食らい、酔うまで血を飲むがよい。

わが食卓でお前達は馬と乗り手、勇士と全戦士を満喫するであろう。

 

 わたしはわが栄光を諸国民の中に現す。

諸国民はみな、わたしが行ったわが審きと、

彼等の中に置いたわが手とを見るであろう。

こうして、イスラエルの家は知るであろう。

この日からずっと、

わたしが彼等の神ヤハウェであると。

 

 または諸国民は知るであろう、

イスラエルの家はその咎のゆえに捕囚となって行き、

彼等がわたしに不実をはたらいたがゆえに、わたしは彼等からわが顔を隠したのだと。

わたしは彼等からその敵の手に渡したので、彼等はみな剣に斃れたのであり、

彼等の穢れに応じて、また彼等の背きに応じてわたしは彼等を処分し、

彼等からわが顔を隠したのであると。』

 

 それゆえ、ヤハウェはこう言った。

 

 「今や、わたしはヤコブの命運を転じ、

イスラエルの全家を慈しみ、わが聖なる名ゆえに嫉妬する。

彼等が自分達の土地に安心して住み、恐怖に陥れる者がいなくなる時、

彼等は自分達の恥辱とわたしにはたらいた不実のすべてを負わなければならない。

 

 わたしが諸国民の中から彼等を帰らせ、

その敵の国々から彼等を集める時、

わたしは諸国民の多くの眼前で、

彼等を通して自らを聖なるものとして現すであろう。

こうして、わたしが彼等を諸国民のところへ捕囚として散らした後、

彼等をそこに残さずに、自分達の土地に再び集める時、

彼等は知るであろう、

わたしが彼等の神ヤハウェであると。

 

 わたしはもはや二度と彼等から顔を隠すことはない。

イスラエルの家にわが霊を注ぐからである。」

 

 とは、主ヤハウェの御告げ。

 

 

 

 

 ❖補足文

※⑥巡行者の谷を。その谷は巡行者達を遮るであろう。…あるいは「オベリウムの谷」と固有名詞に解するべきか。「谷」は70人訳ポリュアンドリオン「共同埋葬地←人の多い場所」<エレミヤ書2:23,19:2他。19:6ではベン・ヒンノムの谷と同じ)。「谷」には葬る者が多くて、ということ。「その谷」の言語は「それ」。

※⑦7か月間かけてこの地を浄めるため…葬られない死体は血を穢すと考えられた。

※⑧ハモナ…意味は「群勢」。エルサレムの西の谷ヒンノム<エレミヤ書19:2他>を暗示。70人訳ポリュアンドリオン。

※⑨バシャン…今日のゴラン高原南部で、牛の産地。)