tekuteku-tekutekuの日記

聖書研究と陰謀論

呼びかける 10. 

〖呼びかける〗

 

 

 第8章

 

 

 第7の封印

 

 さて、子羊が、第7の封印を解いた時、およそ※①半時の間、沈黙が天井を包んだ。

それから私は、神の前立っていた7人の天使達を見た。

そしてその彼等に、7つのラッパが与えられた。

そして、それら7人の天使とは別の天使が現れて、金の香炉を携えて祭壇の側に立つと、その天使にたくさんの香が手渡された。

それは全ての聖徒達の祈りに添えて、玉座の前に置かれた金製の祭壇の上に供えられるためである。

そして、香の煙が、聖徒達の祈りと一緒に、天使の手から神の御前に上った。

それから、天使はその香炉を手に取って、それを祭壇の火で満たしてから、

※②地面に投げつけた。すると、落雷と雷の響きと稲妻、それに地震が起こった。

 

 (※①半時の間…沈黙は神の臨在、神の救済的介入<ゼカリヤ2:17>、あるいは終末的審判の到来の徴。<ゼパ二ヤ書1:7>「主権者なる主、ャハウェの前で沈黙せよ。ャハウェの日は近く、ャハウェは犠牲を調えられたからである。神はご自分が招いた者達を神聖にされた。」

※②地面に投げつけた。…祭壇の火は裁きの火の象徴であり、<エゼキエル10:2,6~7)でも、エルサレムの滅亡を象徴する行為として、炭火が都の上にまき散らされる。)

 

 

 

 最初の6つのラッパ

 

 さて、7つのラッパを持っていた7人の天使達は、ラッパを吹く準備を整えた。

 そして、第一の天使がラッパを吹いた。

すると、※③血の混じった雹と火が生じて、地上に投げ落とされた。

そして、陸地の3分の1が火に焼き尽くされ、陸地に生えていた樹木の3分の1が火に焼き尽くされて、青草は残すところなく焼き尽くされてしまった。

 

 そして第二の天使がラッパを吹いた。

すると、火だるまになって燃える巨大な山のようなものが海に投げ落とされた。

すると、※④海の3分の1は血に変わり

海中に住んでいた被造物で、命を持っていたものの3分の1が死に、

また※⑤船という船の3分の1は壊された。

 

 

 (※③地の混じった雹と火…雹が地上を襲うことは、エジプトに下された第7の災害を暗示する。<出エジプト9:23~25>

※④海の3分の1は血に変わり…<出エジプト7:20>エジプトを襲う第1の災害として、モーセナイル川を打つと、川の水は血となり、魚は死んだ。

※⑤船という船の3分の1…贅沢品を運ぶ船のことか。とすれば富裕階級が打撃を受けたことを意味する。)

 

 

 

 そして、第三の天使がラッパを吹いた。

すると、松明のように燃え盛る巨大な星が天から落ちて、

3分の1の数の※⑥川と源泉との上に落ちた。

※⑦その星の名前は「苦よもぎと言われる。

そして、水という水の3分の1は苦よもぎのように苦くなり、

あまりにも苦くなったものだから、その水を飲んで多くの人が死んだ。

 

 そして、第四の天使がラッパを吹いた。

すると、太陽の3分の1と月の3分の1と、

星という星の3分の1とが打ち壊されて、

その結果、それらの3分の1は暗くされ、

昼はその3分の1が明かりを失い、

※⑧夜も闇を濃くした。

 

 

(※⑥川と源泉…海以外の水を指す。

※⑦その星の名前は「苦よもぎ」…苦よもぎは、毒性はなかったが、強烈な苦みがあるので、苦痛、苦しみ、災害の象徴として旧約聖書にはしばしば用いられる。

※⑧夜も闇を濃くした。…直訳は「同様であった。」天体の異変が正常な人間生活を営むことを許さないような影響を及ぼしたということの表現。エジプトを3日間闇で覆った災害を思わせる。<出エジプト10:21~29>)

 

 

 そして、わたしが見ていると、

幻のうちに、一羽の※⑩が空高く飛びながら、

大きな鳴き声をあげて、

 

 「禍だ、禍だ、禍だ、地上に住む者達にとっては。

3人の天使達が今まさに吹き鳴らそうと構えている、

残りの3つのラッパが響き渡るのだから。」

と言うのを聞いた。

 

 

※⑩鷲…不吉な告知内容が禿鷹すなわち鷲というイメージを呼び起こしたものである。その役割から「天使」としての異読写本もある。)

 

 

 

 

 第9章

 

 

 そして、第五の天使がラッパを吹いた。

すると私は※⑪天から一つの星が地上に落ちたのを見た。

そしてその星に、底なしの深淵に通じる穴を開く鍵が与えられた。

その星が底なしの深淵の穴を開いた。

すると、大きな竈(かまど)から出る煙のような煙がその穴から立ちのぼった。

そして、その穴から立ちのぼる煙のために、太陽も中空も暗くなった。

それから、その煙の中から※⑫蝗(いなご)が地上に飛び出た。

それらの蝗には、地上の蠍が持っている力と同じような人を刺す力が与えられた。

 

 しかし、それらは地上の草やどんな青物にも、

あるいはどんな樹木にも害を加えないように、

害を加えるのは、ただ額に神の刻印を持っていない人間だけにするように、

と言い渡された。しかし、これらの人間を殺してはならず、

ただ、※⑬5か月間の間彼等を苦しめることがそれらに許されたのであった。

 

 その苦しみは蠍が人を刺した時に与えるような蠍の苦しみであった。

その期間、これらの人達は、

むしろ死を探し求めるであろうが、死を見出すことは出来ず、

また死んでしまいたいと望むであろうが、死の方が彼等から逃げ出すであろう。

 

 それらの蝗の姿は、出陣の用意を整えた軍馬に似ており、

その頭には、金製の冠に似たものを被り、

その顔は※⑭人間の顔に似ていた。

それらは女の髪の毛のような※⑮長い髪の毛を持ち、

その歯といえば鋭いライオンの歯のようであった。

 

 それらは、鉄製の胸当てのような胸当てを持ち、

またそれらがはばたく羽音は、戦場へと馳せる

多数の軍馬に引かれた戦車の轟きに似ていた。

 

 また、それらは蠍のように、※⑯棘のある尾を持っていて、

それらの尾には、5か月間の間人間に危害を加えることのできる力があった。

それらは底なしの深淵の使いを王として戴いていたが、

その使いの名はヘブライ語で「アバドーン」、

ギリシャ語で「アポリュオーン」という名であった。

 

 第一の禍は去った。

がしかし、この後に、さらに2つの禍が続くのだ。

 

 

(※⑪天から一つの星が地上に落ちた…次節から、この星は人格的存在とみなされているから、それが落ちたというのは、堕落した天使が考えられているのであろう。

※⑫蝗…エジプトの第8の災害に対応する災害。<出エジプト10:12~15>

※⑬5ヶ月間…この限定された期間は、蝗の命が5ヶ月間であることから想定されたものであろう。

※⑭人間…「人間」とは、ここでは知的な存在を意味している。

※⑮長い髪の毛…長髪は、おそらく蛮族ないし、悪霊の荒々しさの象徴と考えられているのであろう。

※⑯棘のある尾…直訳すれば「尾と刺」。)

 

 

 

 そして、第六の天使がラッパを吹いた。

すると、私は神の前にある金製の祭壇の

四隅にあった4本の角から一つの声が上がるのを聞いた。

その声は、ラッパを持っている第六の天使に向かって、

 

 ※⑰ユーフラテスの大河のほとりに縛られている4人の天使を解き放て。」

と言った。

 

 そして、それら4人の天使が解き放たれた。

人という人の3分の1を殺すために、

まさにこの年の、この月の、この日の、この時刻のために、

用意の整えられていたかの天使達が解き放たれたのである。

天使達の騎兵大隊は万を2万倍した数であった。

私は彼等の数をこの耳で聞いた。

 

 

 私が幻の中で見た馬とその騎手の様子は次のようなものであった。

すなわち、彼等は火のように赤く、くすぶったように青く、

また※⑱のように黄色い胸当てを着けていた。

(※⑱硫黄…ユダヤ教伝承の中に出て来る地獄につきものの三要素。攻撃の恐ろしさを表している。)

 

馬たちの頭はライオンの頭のようで、口からは火と硫黄とを吐いていた。

これらの3つの災い、すなわち、それらの馬の口から吐き出される火と煙と硫黄ために、人という人の3分の1が殺された。

 

 なぜなら、馬たちの力はその口と尾とにあったからである。

というのは、馬たちの尾は蛇に似ていて頭があり、

それらの頭で噛みついて危害を加えるからである。

 

 それでも、残りの、これらの災いによって殺されなかった人間達は、

悔い改めて彼等自身の手で作ったものに背を向け、

異教の神々だとか、金や銀や銅や石や木で出来ていて、

見ることも聞くことも歩くことも出来ない

偶像だとかを礼拝することを止めようとはしなかった。

また彼等は、人殺しや魔法や淫行や盗みにも、

悔い改めて背を向けることをしなかった。

 

 

 

 

◆補足文

(※⑰ユーフラテス河の大河のほとりに縛られている4人の天使…これについて、解説を見ると次のように説明がなされています。

アッシリアバビロニアなど、パレスチナを侵略した諸王国のあったことからイメージされた地名だろう。ー

となっていますが、文章にははっきりと、『ユーフラテス河の大河のほとり』という地域と、『縛られている4人の天使』と書かれていますので、本の解説とは随分違う印象を受けます。というか、変な説明ですよね。

 

 ですから、これは陰謀論的な推察ですが、他のYouTube動画なんかでも出てきますが、見張りの堕天使達の中の4人を指しているという可能性を示唆しています。

その4人の名前については、それぞれの論者の推察ですが、見張りの堕天使のリーダーであった、シェミハザや、アザゼルの名前がよく挙げられています。

ちなみに、<エノク書10:4>には、神がラファエルに、アザゼルの手足を縛ってダドエル(岩場)にある荒野に穴を掘ってそこに放り込むように命令しています。

他の天使達とは別別の場所だと思われるので、自分的には却下しています。

ですから、自分的な推察として、この4人の堕天使の名前は分かりません。

そして、この4人には後に続く文章から、彼等リーダー的堕天使の子分ともいえる騎兵隊の数を宣べているので、縛られていない堕天使達と悪霊達を表現していると思っています。

 彼等の数が、「万を2万倍した数」と書かれているので、霊的な数としては多いんではないか思われる方も多いかもしれませんし、これは人間の数を表現していたとも解釈できるのですが、堕天使と悪霊の数は数億~数十億単位?存在していると言われていますので、私的には、霊的軍団としてとらえました。

あと、念のために説明を加えておきますが、彼等はあくまでも霊的な存在ですから、実際に戦争をするのは人間です。

つまり、彼等堕天使と悪霊達の働きにより、彼等を神と崇める人間達が悪魔の力を借りて、もしくは知恵を借りて戦争を起こすのです。

霊的な存在を信じない人達からすれば、何を言っているやら、理解できない話ですが、現在の支配者層達も当然、霊的な存在をしっかり認めており、そのパワーも得ています。戦争中も儀式ばっかりやってますからね。

 

 世界中でも日本くらい霊的な誤解や解釈をしている国は珍しいですが、キリスト教国の国においては、悪魔的な霊が存在すること、もちろん、神(創造主)が生きて存在しているということを信じて疑いません。

この基礎的な部分を理解出来ていない人は、もう聖書を理解しようなんてはなっから無理ですから、そういう人は諦めてくださいませ。

 

 

 はい、ということで説明にもどります。

 ヨベル書<5:5>とエノク書<10:11~>にも幾つか、堕天使達を、神により罰として大地の丘の下、地下に繋がれるように天の天使達に命令したことなどが書かれています。一部以下に紹介。

 

 エノク書<10:11~>

 

 神はミカエルに言われた。

 「シェミハザとその同輩で女達とぐるになり、ありとあらゆる汚らわしいことをして自堕落な生活をした者達にふれよ。彼等の子孫が斬りむすんで果て、愛児の滅亡を見たら、彼等を70世代、彼等の審判と終末の日、永遠の審判が終了するまで、大地に丘の下に繋いでおけ。その日彼等は拷問の火の下をくぐらされ、永久に獄舎に閉じ込められるであろう。その時それは燃え尽き、滅び、今からはじまって全ての世代の終わりまで、彼等と共に繋がれたままになるだろう。……」

 

 

 となっています。

堕天使の子供達(巨人)も死後は天国へは行けず、悪霊となって地上を彷徨っていますが、最後には堕天使達と共に地下に縛られることになるのでしょう。

エノク書<15:4~12>と16章を参照してください。

 

 

 前回も述べましたが、神が悪魔達、悪人達を人間達の罪の悔い改めの罰として利用することがあるという話をしましたが、ここでもそうすることを宣べられていると解釈しています。

しかし、第9章の最後の文章にあるとおり、

人々は、神による悔い改めの為の災いで改心することはなく、異教の神々を崇め、魔法や淫行や盗みを止めることはしなかった。

となっています。悲しいかなこれは、古代から現在にいたるまで、この預言そのままなのです。)