tekuteku-tekutekuの日記

聖書研究と陰謀論

『イザヤ書』4.

イザヤ書

 

 

 【第8章】

 

 8:11~

 ャハウェのみを恐れよ

 

 まことにャハウェは私にこう言われた。

この民の道に歩まないよう、その手の強さをもって私を諭して言われたのである。

 

「この民が謀反と言うことは何でも、あなたたちは謀反と言ってはならない。

その恐れるものを、あなた達は恐れてはならない。

あなた達は戦いて(おののいて)はならない。

万軍のャハウェを、彼こそあなた達は聖とし、

彼をあなた達は恐れ、彼を戦きとせよ。

そうすれば彼は聖所となるが、イスラエルの2つの家にとっては、

妨げの石と、また躓きの岩と、

エルサレムの住民にとっては、網とまた罠となる。

多くの者がそれらに躓き、倒れあるいは砕かれ、

罠に落とされ、あるいは捕らえられる。」

 

 

 

 教えを封ぜよ

 

 「あなたは証をたばね、教えをわが教えを受けた者達の中に封じなさい。」

 

◆補足文 

(解説より、※ャハウェに忠実な教えを受けた者達とは、イザヤの弟子のグループと思われます。シリア・エフライム戦争に際し、アハズ王への進言は聞き入れられず、またアッシリア来寇の預言も差し当たって成就しなかったイザヤは、一旦公的な活動を中止せざる得ませんでした。そこで隠棲して、神の教え「トーラー」を少数の弟子達に封じ込める仕事に向かいました。)

 

 私はャハウェを待ち望む。

ヤコブの家から顔を隠された方を。

私はこの方を切望する。

見よ、私と、ャハウェが私に与えて下さった子等とは。

シオンの山に住まわれる万軍のャハウェからの、イスラエルの内なる徴に、

また前触れになる。

 

 

 

 暗闇と曙光(しょうこう

 

 彼等はあなた達に向かって言う、

「使者を呼び出す霊媒、占い師、囁く者、告げ知らせる者等に尋ねよ。」と。

民は生きている者達のために死んだ者達に尋ねるのではなく、

自分の神にこそ尋ねるべきではないか。

 

 教えと証言にこそ尋ねるべきである。

もし彼等がこの言葉に従って語らなければ、その誰にも夜明けはない。

 

 彼は虐げられ飢えながら、そこを渡り歩き、

まことに飢えて怒り狂い、上へ顔を向けて彼の王と彼の神を呪う。

そして地を見やれば、

見よ、苦しみと暗黒、悩みに満ちた闇、そして昏迷、追われた者。

 

 

 

 理想の王の支配

 

 しかし、苦悩のあったところに、暗闇がなくなる。

先に人はゼブルンの地と、ナフタリの地を軽んじたが、後には海辺の道、

ヨルダンの彼方、異国人のガリラヤを重んじた。

 

 

 

 【第9章】

 

 

 闇の中を歩んでいた民が、大きな光を見た。

死の陰に住む者達、彼等の上に光が輝いた。

あなたは彼のためにその国民を増し加え、その歓喜を大きくされた。

彼等は収穫時に喜ぶように、分捕り物を分ける時に歓呼するように、

あなたの前で喜んだ。

 

 あなたが彼の重荷となる軛と、その肩の鞭、彼を虐げる者の杖を、

ミディアンの日のように打ち砕かれたからだ。

まことに騒ぎの中で履いた靴と、血にまみれた服とはみな焼かれて炎の餌食となる。

まことに一人の嬰児(みどりご)が我等のために生まれ、

一人の男の子が我等に与えられた。

 

(✽メシアを指す預言。)

 

 主権はその肩にあり、その名を奇(くす)しき議官、

力強い神、永遠の父、平和の君主と呼ぶ。

 

 その主権は増し加わり、その平和は限りなくダビデの王座に着いて、

その王国を治め、公正と正義をもってこれを強固にし、

またこれを発展させ、今より永久に至るであろう。

万軍のャハウェの熱心が、このことを成し遂げる。

 

 

 

 ャハウェの怒り

 

 一つの言葉を主はヤコブに送り、それはイスラエルの中に落ちた。

その民、エフライムとサマリアに住む者達は、

総てそれを知りながら、高ぶった尊大な心をもって言う。

「煉瓦が落ちたので、切り石で建て直し、

桑の木が倒されたので、杉の木で代えよう。」

 

 ャハウェは彼に向かって、レチンの仇どもを、すなわちその敵達を強大にする。

東からはアラムが、西からはペリシテが、その口一杯にイスラエルを食らう。

それにも拘わらず、ャハウェの怒りが止まず、

まだその手は伸ばされている。

 

 しかし、この民は自分を打った方に帰らず、万軍のャハウェを求めなかった。

それゆえ、ャハウェはイスラエルから頭と尾、なつめ椰子の枝と葦(あし)とを

(✤なつめ椰子は高木、葦は低木の代表で、身分の高い者と低い者を指す。)

一日のうちに切り取られた。

 

 長老と身分の高い者こそが頭であり、偽りを教える預言者こそが尾である。

こうしてこの民を導く者達が迷わす者に、

これに導かれる者達は惑わされる者になった。

 

 それゆえ主は、その若者達を喜ばず、その孤児も寡婦も憐れまない。

まことにみな不敬虔にして悪を行い、総ての口が愚かなことを語るからだ。

それにも拘わらず、ャハウェの怒りは止まず、

まだその手は伸ばされている。

 

 悪行は火のように燃え盛り、茨とおどろを食い尽くし、

林の茂みを焼いて、それらは煙の柱となって巻き上がった。

万軍のャハウェの憤りによって他は焦がされ、民はあたかも炎の餌食になった。

 

 人々は互いに容赦することなく、右につかみかかっても尚飢えており、

左に食らいついても尚飽くことなく、各々自分の腕の肉を食らう。

マナセはエフライムと共に、エフライムはマナセと共に、

彼等は共々にユダを襲う。

それにも拘わらず、ャハウェの怒りは止まず、

まだその手は伸ばされている。

 

 

 

 【第10章】

 

 

 禍だ、偽りの掟を定める者ども。

苦しみの判決を書く書記ども。

やつれた者達の訴訟を斥け、わが民の貧しい者達の公正を奪い、

こうして寡婦が彼等の餌食となり、孤児から彼等は強奪する。

 

 刑罰の日、遠くから来る嵐の時に、お前達はどうするのか。

誰のもとに助けを求めて逃げ、どこにお前達の栄光を残すのか。

囚われ人の傍らに膝をつき、殺された者達の傍らに倒れる他はない。

それにも拘わらず、ャハウェの怒りは止まず、

まだその手は伸ばされている。

 

 

 

 アッシリアに対するャハウェの火

 

 禍だ、アッシリア、わが怒りの鞭よ。

彼等の手のうちにある杖は、わが憤怒。

わたしは、不敬虔な民に彼を遣わし、わが憤りの民について彼に命じ、

略奪物を略奪させ、分捕り物を分捕らせ、巷の泥のように踏みにじらせる。

 

 しかし、彼自身はそのようには思わず、彼の心はそのようには見なさない。

まことに、彼の心にあるのは、絶滅すること、少なからぬ民を滅ぼすこと。

まことに彼は言う、

「我が君主達はことごとく王達ではないか。カルノはカルケミシュのよう、

ハマトはアルパドのよう、サマリアはダマスコのようではないか。

その彫像がエルサレムサマリアのそれよりも多い。

空しい神々の王国を我が手が襲ったように、ちょうどサマリアと、

その空しい神々に私がしたように。

そのように私は、エルサレムとその偶像にもしないであろうか。」

 

 主がシオンの山、エルサレムで、ご自分の総ての業を成し遂げられる時、

アッシリア王の驕った心の実と、その目の誇り高ぶりとを罰することとなろう。

 

 彼が言ったからである。

「私の手の力をもって私がやり遂げた。私は賢明だから、私の知恵をもって。

私が諸国の境を取り除き、私が彼等の蓄えを奪い、

私が独裁者のごとく、住民どもを平伏させたのだ。

私の手は諸国の富を巣のように見出し、捨てられた卵を集めるように

総ての地を集めたのも私だが、その時翼を動かすの者も、

嘴(くちばし)を開いてさえずる者もいなかった。」と。

 

 斧が、それを振るう者に向かって、誇ることができようか。

鋸(のこぎり)が、それを引く者に向かって、高ぶることができようか。

まるで杖が、それを持ち上げる人を動かすかのように。

棒が、木ではないものを持ち上げるかのように。

それゆえ主なる万軍のャハウェは、その頑健な者達のうちに憔悴を送り、

その栄光のもと、火の炎焼するように、炎が炎上する。

こうしてイスラエルの光は火となり、その聖なる方は火炎となり、

その火炎は燃え移って、一日のうちにそのおどろと茨とをなめ尽くす。

 

 その林とその果樹園の美観を、内から外に至るまで主は滅ぼし尽くし、

それはまるで病人が痩せ衰えたようになる。

その林の木の残りは数えるほどになり、少年でもそれらを書き留められる。

 

 

 

 残りの者は立ち帰るだろう

 

 その日になると、イスラエルの残りの者とヤコブの家の逃れた者達は、

もはや再び、自分を打つ者(※アッシリア)に拠り頼まず、イスラエルの聖なる方ャハウェに真実をもって拠り頼む。

残りの者は立ち帰るだろう。ヤコブの残りの者は、力強い神のもとに。

まことにあなたの民イスラエルは海の砂のようであっても、その中から残りの者だけが立ち帰るだろう。

滅びは定められており、義が満ち溢れようとしている。まことに、既に定められた滅びを、主ャハウェは全地のただ中に成就される。

 

 

 

 シオンの軛の除去

 

 それゆえ、主なる万軍のャハウェは、言われる。

「シオンに住むわが民よ、アッシリアを恐れるな。

彼等がエジプトのやり方で鞭を持ってあなたを打ち、

杖をあなたに向かって振り上げても、もうしばらくすれば、憤怒は終わり、

わたしの怒りは彼等の滅びへと向かうからだ。

万軍のャハウェは、オレブの岩でミディアンを打たれたように、

アッシリアに向かって鞭を振るい、エジプトのやり方で杖を海の上に振り上げたもう。

 

 その日になれば、

彼の重荷はあなたの肩から、彼の軛はあなたの首から取り去られる。

肥えた者の眼前の軛は引きちぎられる。」